CPITN とB.I.を用いた歯周疾患予防管理

「緒言」歯周疾患は, 初期に自覚症状がほとんど無く進行した状態まで見過ごされ, これが原因で歯の喪失に至る場合が少なくない. そこで, 歯周疾患対策として早期発見, 早期治療及び口腔衛生指導を効果的に行う必要がある. また, 歯周疾患の効果的な予防管理には, 定期的リコールによるメインテナンスが重要であると指摘されている1, 2). さらに本疾患は, 現代人に広く蔓延している疾患であることから, 総ての人々を対象に含めた公衆衛生的対策が必要である. 大西ら3), 境ら4)は医療の集団健康管理方式に基づいた歯周疾患の集団管理法の試みを報告している. また近年, 歯周疾患の評価法としてWHOによっ...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:口腔衛生学会雑誌 1991, Vol.41 (1), p.71-78
Hauptverfasser: 小林清吾, 渡邊千代, 川崎浩二, 高木興氏
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:「緒言」歯周疾患は, 初期に自覚症状がほとんど無く進行した状態まで見過ごされ, これが原因で歯の喪失に至る場合が少なくない. そこで, 歯周疾患対策として早期発見, 早期治療及び口腔衛生指導を効果的に行う必要がある. また, 歯周疾患の効果的な予防管理には, 定期的リコールによるメインテナンスが重要であると指摘されている1, 2). さらに本疾患は, 現代人に広く蔓延している疾患であることから, 総ての人々を対象に含めた公衆衛生的対策が必要である. 大西ら3), 境ら4)は医療の集団健康管理方式に基づいた歯周疾患の集団管理法の試みを報告している. また近年, 歯周疾患の評価法としてWHOによって提唱されたCPITN5)は, 我が国においてもその活用法が一般に紹介され6-8), この指標を用いた歯周疾患の疫学調査が数多く報告されるようになってきた9-19). しかしながら, 我が国において地域単位での公衆衛生的観点から歯周疾患の予防管理を実践し, 具体的な成果を示した報告は限られており20), 効果的でより合理的な管理システムの検討が急がれる.
ISSN:0023-2831