永久歯現在歯数のパーセンタイル曲線とその意義について

「緒言」近年, 高齢化社会の到来を迎えて, 生涯にわたる「生活の質(QOL)」の確保と向上という立場から, 生涯を通じた歯科保健対策はますますその重要性を増してきている. また, 高齢者の日常生活あるいは食生活と歯科保健状況との分析から, 「噛めかた」の目安としての歯の数(現在歯数・喪失歯数)が, 成人の歯科保健目標設定のために有用な指標となることが報告されている1-2). 歯科保健対策の推進にあたってはその到達目標を明確にすることが必要であり, 例えば埼玉県では, 西暦2000年までの歯科保健目標の一つに, 50歳代の一人平均喪失歯数を5歯以下にする, という具体的な数値を掲げている3)....

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Veröffentlicht in:口腔衛生学会雑誌 1990-07, Vol.40 (3), p.319-324
Hauptverfasser: 長田斉, 田沢光正, 高江洲義矩
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「緒言」近年, 高齢化社会の到来を迎えて, 生涯にわたる「生活の質(QOL)」の確保と向上という立場から, 生涯を通じた歯科保健対策はますますその重要性を増してきている. また, 高齢者の日常生活あるいは食生活と歯科保健状況との分析から, 「噛めかた」の目安としての歯の数(現在歯数・喪失歯数)が, 成人の歯科保健目標設定のために有用な指標となることが報告されている1-2). 歯科保健対策の推進にあたってはその到達目標を明確にすることが必要であり, 例えば埼玉県では, 西暦2000年までの歯科保健目標の一つに, 50歳代の一人平均喪失歯数を5歯以下にする, という具体的な数値を掲げている3). しかしながら, 成人の歯科保健目標の合理的な設定方法や評価の手法については, 現在のところ十分に確立されてはいない. 成人の歯科疾患罹患状況を正確に把握するための疫学的手法の開発は, 成人歯科保健対策推進のための重要な課題の一つである4).
ISSN:0023-2831