II-18 変形性股関節症に伴う脊椎病変のX線学的検討-腰痛患者群との比較検討
【目的】本研究の目的は, 変形性股関節症(以下, HOA)患者の腰仙椎, 骨盤配列をX線学的に解析し, その特徴を腰痛患者群(以下, LBP)と比較検討することである. 【対象および方法】対象は, 平成12年10月以降当科にてprimary THAを施行し, 術前全脊椎撮影を行った二次性変形性股関節症180例とした. 男36例, 女144例であり, 両側手術例34例, 片側146例であった. 年齢は23~84歳, 平均57.9歳であった. 対照症例として, 平成13年8月以降に当科にて脊椎手術を施行し, 任意に抽出した100例を検討した. 男25例, 女75例, 年齢は30~82歳, 平均58...
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Veröffentlicht in: | 日本腰痛学会雑誌 2003, Vol.9 (1), p.195-195 |
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Hauptverfasser: | , , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 【目的】本研究の目的は, 変形性股関節症(以下, HOA)患者の腰仙椎, 骨盤配列をX線学的に解析し, その特徴を腰痛患者群(以下, LBP)と比較検討することである. 【対象および方法】対象は, 平成12年10月以降当科にてprimary THAを施行し, 術前全脊椎撮影を行った二次性変形性股関節症180例とした. 男36例, 女144例であり, 両側手術例34例, 片側146例であった. 年齢は23~84歳, 平均57.9歳であった. 対照症例として, 平成13年8月以降に当科にて脊椎手術を施行し, 任意に抽出した100例を検討した. 男25例, 女75例, 年齢は30~82歳, 平均58.9歳であった. これらの症例に関して, 矢状面parameterとして腰椎前弯角, 仙骨傾斜角, 仙骨-骨盤傾斜角, 矢状面C7 plumb lineなどを, 前額面parameterとして, 脚長差, 側弯角, 骨盤傾斜角, 前額面C7 plumb lineなどを求め, それらの相互関係を調査した. 【結果】HOA群とLBP群との比較:HOA群はLBP群に比して有意差はないものの腰椎前弯角が大きく(p=0.055), 仙骨傾斜角が大きかった(p<0.001). 前額面plumb lineもHOA群がより外側化していた(p=0.046). また, 脚長差(p<0.001), 前額面骨盤傾斜(p<0.001)は有意にHOA群が大きかったが, 腰椎側弯角は両群で有意差はなかった. HOA群内では, 脚長差の大きいものは腰椎側弯角が大きく(R=0.345), 仙骨傾斜が強く(R=0.287), 股屈曲拘縮が強いもの(R=0.297)ほど, 椎間板症の程度が高度である傾向があった. 【考察】股関節疾患に基づく脚長差, 股屈曲拘縮が脊椎の変性に大きな影響を及ぼすことはこれまでの報告でも明らかにされている. 本報告でも, それらの相互関係に関して考察する. |
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ISSN: | 1345-9074 |