Effect of Dietary Oils on the Life Span of Senescence-Accelerated Mouse

「1 はじめに」特定の動物を用いた実験結果によると, 動物が摂取する油脂の種類によって寿命に差異が現れるという現象から, 人の健康栄養面において特定の油脂の摂取は健康危害への懸念があるということが唱えられている. Huangら(1, 2)は, 脳卒中易発症高血圧自然発症(SHRSP)ラットを用いて食塩負荷した摂食実験を行った結果, なたね油は大豆油, しそ油(Perilla油), 紅花油(サフラワー油)および魚油に比べてSHRSPラットの寿命を著しく短縮することを認めた. また, 同様の寿命短縮作用がオリーブ油等にも見られた. この寿命短縮活性(作用)は, なたね油およびオリーブ油をリパーゼ処...

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Veröffentlicht in:Journal of Oleo Science 2005, Vol.54 (2), p.89-94
Hauptverfasser: Toshio IWATA, Shigeo NAKAJIMA, Takashi YAGI, Kazuhisa YOKOMIZO, Kaoru MOMIYAMA, Nobuo SAGI, Tomoharu ITO, Shuichiro MAEDA, Morio HAMASHIMA
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「1 はじめに」特定の動物を用いた実験結果によると, 動物が摂取する油脂の種類によって寿命に差異が現れるという現象から, 人の健康栄養面において特定の油脂の摂取は健康危害への懸念があるということが唱えられている. Huangら(1, 2)は, 脳卒中易発症高血圧自然発症(SHRSP)ラットを用いて食塩負荷した摂食実験を行った結果, なたね油は大豆油, しそ油(Perilla油), 紅花油(サフラワー油)および魚油に比べてSHRSPラットの寿命を著しく短縮することを認めた. また, 同様の寿命短縮作用がオリーブ油等にも見られた. この寿命短縮活性(作用)は, なたね油およびオリーブ油をリパーゼ処理することによって消失したことから, 脂肪酸組成によるものでなく毒性を示す微量成分によるものと推測している. Ratanayakeら(3)やWalisunderaら(4)は, SHRSPラットについてHuamgらと同様の実験を行い, 大豆油に比べてなたね油, とうもろこし油, オリーブ油に寿命の短縮作用を認めたが, その要因は油脂に含まれる植物ステロールが血管中で赤血球のコレステロールと置き換わることによって赤血球の流動性低下につながり, その結果SHRSPラット特有の死因を引き起こしたとしている.
ISSN:1345-8957