尿路上皮癌における尿中腫瘍マーカー「BladderチェックNMP22」の評価

「要旨」尿路上皮癌の腫瘍マーカーとして, 迅速定性検査法のBladderチェックNMP22(NMP22)が発売された. 原理はイムノクロマト法により30分判定が可能であるため, 診察前検査としても有用である. 今回, 尿路上皮癌疑いの患者242症例259検体において, BladderチェックNMP22(NMP22)と尿細胞診の併用を行い, 評価をおこなった. 242症例の中, 組織学的診断において尿路上皮癌と確定したものは42症例であった. NMP22, 尿細胞診の感度はそれぞれ83%, 55%であり, NMP22の方が尿細胞診よりも感度が高く, スクリーニング検査として有用と考える. 「はじ...

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Veröffentlicht in:日赤検査 2008, Vol.41 (1), p.58-62
Hauptverfasser: 石澤毅士, 河内悦子, 中村雅哉, 柳和見, 吉田博光, 西見博之
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「要旨」尿路上皮癌の腫瘍マーカーとして, 迅速定性検査法のBladderチェックNMP22(NMP22)が発売された. 原理はイムノクロマト法により30分判定が可能であるため, 診察前検査としても有用である. 今回, 尿路上皮癌疑いの患者242症例259検体において, BladderチェックNMP22(NMP22)と尿細胞診の併用を行い, 評価をおこなった. 242症例の中, 組織学的診断において尿路上皮癌と確定したものは42症例であった. NMP22, 尿細胞診の感度はそれぞれ83%, 55%であり, NMP22の方が尿細胞診よりも感度が高く, スクリーニング検査として有用と考える. 「はじめに」尿路上皮癌の検査としては膀胱鏡検査が頻繁に施行されているが, 患者様に苦痛を伴い, 経済的負担も大きい. そのためスクリーニング検査として非侵襲性の尿細胞診が標準的な検査法として利用されている.
ISSN:1343-2311