千紫万紅

会員の皆様には, 益々のご発展, ご活躍のこととお慶び申し上げます. 早いもので会長職を拝命して3年が経過しました. その責任の重さに潰されそうになりながら皆様方のご支援により何とか今日を迎えることができました. 改めて, 会員各位に深く感謝申し上げます. 我が国が台風列島, 地震列島であることを平成16年ほど思い知らされた年はありませんでした. 実際に被災された会員には, 心からお見舞い申し上げますとともに一日も早く元の生活に戻られることを祈念致しております. とにかくここ数年, 国内外を問わず, まるでギリシャ神話に出てくる“パンドラの箱”が開け放たれ, ありと凡ゆる人間にとっての“災”が一挙に飛び出してきた感じが致します. 大変不安なそして何となく重い気分にさせられます. しかし, その箱の中に唯一“希望”が入っていることを我々は決して忘れてはなりません. ご承知の通り, 国立大学, 国立病院の独立行政法人への移行, 年金改革, 郵政民営化等々, 日本再生の為の大きな改革の波が押し寄せてきております. 医療においても, 例外なく大変厳しい状況に置かれていることに変わりはありません. 何れにせよ医療改革も必至の情勢であり, 今後, 先が読めない状況が当分続いて行くことでしょう. 当会としては, 我々を取り巻く環境の変化を的確に把握しつつ, 事業展開をして行かなければならないものと考えております. 会員の皆様から忌憚のないご意見をお寄せ頂ければ幸いでございます. 平成16年度は役員改選があり, 新たに選任された新役員は旧役員に劣らずご活躍頂けるものと期待しております. また, 総会で会則の改正案が承認されました. “ 日本赤十字社臨床検査技師会”に名称を変更し, 更には, 役員も従来の幹事, 常務幹事から理事, 常務理事に変更され, 組織としての体制を一段と整えることができました. これを契機に益々当会が充実発展して行くことを願っております. 今年度の事業については, 昨年度に引き続いて患者さまにより安全な医療を提供すべく推進して行きたいと考えております. 以前からの懸案事項であります検査統計の標準化を進め, でき得る限り早く着地点を探り出そうと努力しているところであります. この他にも幾つかの事業を抱えておりますが, 皆様とともに活発に展開して行ければと思っております. どうかご協力のほどを宜しくお願い申し上げます. “千紫万紅”会員一人一人が, それぞれの立場できらきらと輝いていれば臨床検査はまだまだ健在で発展して行くものと確信しております. 会員各位のよリー層のご活躍を祈っております. 終わりに当たって, 本会誌の編集に多大なご尽力を頂いた小島行雄(芳賀), 大西一明両常務理事(足利)に深く感謝致します.