TG2018胆嚢炎診断と術前PNI,CONUTによる術後合併症の影響評価

背景: 胆嚢炎に対する術前のPNI, CONUTの評価と術後合併症との関連性は報告がなく不明確である. われわれはTG2018に沿った重症度診断, CCI・ASA‐PSによるリスク評価や, PNI, CONUTを含めた臨床因子と術後合併症発症との関連性を検討した. 結果: 対象は胆嚢炎の診断に対し手術を施行した67例 (腹腔鏡下60例[腹腔鏡完遂42例, 開腹移行18例], 開腹7例). Clavien‐Dindo GradeⅢ以上の術後合併症 (9例) 発症は, 術前PNI≧40の高PNI群に対しPNI<40の低PNI群で有意に多く (22% v.s. 78%, p=0.038) , 術前C...

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Veröffentlicht in:外科と代謝・栄養 2022/08/15, Vol.56(4), pp.146-154
Hauptverfasser: 浦部, 和秀, 田原, 浩, 藤本, 三喜夫, 三好, 信和, 上村, 健一郎, 髙橋, 信也, 末田, 泰二郎
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:背景: 胆嚢炎に対する術前のPNI, CONUTの評価と術後合併症との関連性は報告がなく不明確である. われわれはTG2018に沿った重症度診断, CCI・ASA‐PSによるリスク評価や, PNI, CONUTを含めた臨床因子と術後合併症発症との関連性を検討した. 結果: 対象は胆嚢炎の診断に対し手術を施行した67例 (腹腔鏡下60例[腹腔鏡完遂42例, 開腹移行18例], 開腹7例). Clavien‐Dindo GradeⅢ以上の術後合併症 (9例) 発症は, 術前PNI≧40の高PNI群に対しPNI<40の低PNI群で有意に多く (22% v.s. 78%, p=0.038) , 術前CONUT score≦4 (normalおよびlight) の低CONUT群に対しCONUT score≧5 (moderateおよびsevere) の高CONUT群で有意に多かった (33% v.s. 67%, p=0.043). 在院死亡症例 (2例) と術前因子の関連性について, 有意差は認めなかったが全例がPNI<40のPNI低値群だった. 術前のBMI, アルブミン値, 総リンパ球数, 総コレステロール値についてはClavien‐Dindo Ⅲ以上術後合併症・在院死亡ともに有意な関連性を認めなかった. 結語:胆嚢炎の術後合併症発症の予測に術前のPNIおよびCONUTの評価は有用である可能性が示唆された.
ISSN:0389-5564
2187-5154
DOI:10.11638/jssmn.56.4_146