次世代遺伝学における遺伝的多型の機能解析の可能性について

「1. はじめに」ヒトゲノムプロジェクトは様々な企業からの大きな期待と投資により, 予想されるよりも大幅に短期で終了することになった(Boguski et al., 1996;Stein, 2004). 本プロジェクトの推進によってシークエンサーの飛躍的な能力の向上, 一塩基多型(SNP)の大量の検出, ゲノムデータベースの拡充など大きな技術革新がもたらされている. ヒトゲノムの構造が明らかになったのを皮切りに, 現在ではマウス, ラット, ブタ, ウシ, ニワトリ, 果ては植物に至るまでゲノム構造が明らかになった(Tomoato-Genome-Consortium, 2012). 現在, 塩...

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Veröffentlicht in:動物遺伝育種研究 2012, Vol.40(2), pp.51-57
Hauptverfasser: 福田, 智一, 三品, 裕司, 曽根, 秀子
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「1. はじめに」ヒトゲノムプロジェクトは様々な企業からの大きな期待と投資により, 予想されるよりも大幅に短期で終了することになった(Boguski et al., 1996;Stein, 2004). 本プロジェクトの推進によってシークエンサーの飛躍的な能力の向上, 一塩基多型(SNP)の大量の検出, ゲノムデータベースの拡充など大きな技術革新がもたらされている. ヒトゲノムの構造が明らかになったのを皮切りに, 現在ではマウス, ラット, ブタ, ウシ, ニワトリ, 果ては植物に至るまでゲノム構造が明らかになった(Tomoato-Genome-Consortium, 2012). 現在, 塩基配列の決定は旧来のサンガー法からセンサー上での塩基配列決定法へと移行しつつあり, いわゆる次世代シークエンスによる全ゲノム解析が現実のものとなっている. 今後この技術を利用し, さらに多くの動物種においてゲノム解析がなされ, さらなる構造情報が得られていくと考えられる. 加えて様々な動物の系統や種における遺伝子の多型が明らかになりつつある.
ISSN:1345-9961
1884-3883
DOI:10.5924/abgri.40.51