IV-04 同一種雄牛を始祖とする複数半きょうだい家系のQTL解析

【目的】われわれはこれまでに父方半きょうだい家系を用いて和牛の枝肉形質QTLマッピングを行ってきたが, 一般に枝肉形質QTLは効果が小さいものが多く, 検出力が十分な大家系を構成するのは困難である. 互いが半きょうだいである複数の種雄牛家系とそれらの父(以下, 祖父牛)からなる3世代家系を用い, 祖父に由来するQTLを解析し, その有用性を検証した. 【材料と方法】祖父牛A, 種雄牛7頭, 及び各種雄牛の去勢産子半きょうだい合計521頭からなる3世代家系を構成し, 1次解析に用いた. 対象形質はBMS No, 枝肉重量, ロース芯面積, バラ厚, 皮下脂肪厚とした. 全常染色体を対象とし, 種...

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Veröffentlicht in:動物遺伝育種研究 2008, Vol.36 (2), p.228-228
Hauptverfasser: 渡邊敏夫, 関屋万里生, 佐藤洋一, 中嶋宏明, 丸田俊治, 伊藤智仁, 高須賀晶子, 杉本喜憲
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Zusammenfassung:【目的】われわれはこれまでに父方半きょうだい家系を用いて和牛の枝肉形質QTLマッピングを行ってきたが, 一般に枝肉形質QTLは効果が小さいものが多く, 検出力が十分な大家系を構成するのは困難である. 互いが半きょうだいである複数の種雄牛家系とそれらの父(以下, 祖父牛)からなる3世代家系を用い, 祖父に由来するQTLを解析し, その有用性を検証した. 【材料と方法】祖父牛A, 種雄牛7頭, 及び各種雄牛の去勢産子半きょうだい合計521頭からなる3世代家系を構成し, 1次解析に用いた. 対象形質はBMS No, 枝肉重量, ロース芯面積, バラ厚, 皮下脂肪厚とした. 全常染色体を対象とし, 種雄牛ごとに185~436個のマイクロサテライトを配置した. 祖父のハプロタイプが3世代目産子へ伝達された確率を表現型値へ線形回帰し, F値を算出することでQTLの有無を検定した. 1次解析で有意な染色体/形質について3世代目産子を合計629頭にふやし, 2次解析を行った. 更に2次解析で有意なQTLが検出された染色体/形質について, 祖父Aの去勢産子半きょうだい家系402頭を用いQTLの存在を確認した. 【結果】1次解析で染色体ワイズ5%有意に達したQTLは5形質合計25個であった. 有意だった染色体のうち13本を対象とし2次解析を行った結果, 染色体ワイズ5%有意水準に達したQTLは5形質合計で14個であった. うち9箇所は報告のない新規QTLであった. 2次解析においてQTLが検出された9本の染色体について祖父A産子半きょうだい家系を用いて解析を行った結果, 3形質合計5箇所のQTLが半きょうだい産子において分離することを確認した. 2次解析と祖父A産子家系解析の結果から, 1番染色体のロース芯面積QTLは祖父Aにおいてホモザイガスである可能性が示唆された. 血縁のある半きょう
ISSN:1345-9961