新型コロナウイルス感染症の第4波で大阪府が経験した医療崩壊を振り返る

「はじめに」2020年1月に日本で初の新型コロナウイルス感染症患者が報告されて以降, 感染拡大と沈静化を繰り返してきた. 重症病床の逼迫が見えてくると確保病床数を増やすことと, 緊急事態宣言やまん延防止等重点措置等の社会活動の制限により, 医療体制の崩壊を免れてきた. 2021年2月28日, 新規感染者数は下げ止まっていたが病床に余裕がでてきたこともあり大阪府に発令されていた緊急事態宣言は解除された. そのころ医療従事者に対するワクチン接種が開始されたが, 一般市民に対する接種は進んでいなかった. また水面下では感染力, 病原性ともに野生株をしのぐ変異株であるアルファ株の流行が始まっていた....

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Veröffentlicht in:Japanese Journal of Disaster Medicine 2022-09, Vol.27 (suppl), p.143-146
Hauptverfasser: 中森靖, 露無景子, 岩村拡
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Zusammenfassung:「はじめに」2020年1月に日本で初の新型コロナウイルス感染症患者が報告されて以降, 感染拡大と沈静化を繰り返してきた. 重症病床の逼迫が見えてくると確保病床数を増やすことと, 緊急事態宣言やまん延防止等重点措置等の社会活動の制限により, 医療体制の崩壊を免れてきた. 2021年2月28日, 新規感染者数は下げ止まっていたが病床に余裕がでてきたこともあり大阪府に発令されていた緊急事態宣言は解除された. そのころ医療従事者に対するワクチン接種が開始されたが, 一般市民に対する接種は進んでいなかった. また水面下では感染力, 病原性ともに野生株をしのぐ変異株であるアルファ株の流行が始まっていた. 緊急事態宣言の解除後, 1カ月もたたずして大阪府下の感染は急拡大し, 4月中旬には重症患者用の確保病床が満床となった.
ISSN:2189-4035