要支援者と担当専門職が自己情報を入力し事前検討する防災アプリの開発

本研究の目的は、K-DiPSアプリを用いて、鹿児島県肝付町における医療機器・処置や薬剤などを要する要支援者を把握し、GISを用いて津波と土砂災害の被災リスクを明らかにすることである。58人の年齢の中央値(範囲)は、86.5(1–100)歳で、女性34人(58.6%)、医療機器を4人が使用していた。内服薬は243、内服以外は51種類だった。津波浸水想定区域に5人、土砂災害警戒区域に6人が居住し1区域は特別警戒区域だった。浸水想定区域の要支援者の避難準備時間を5分、時速1.66 kmで避難した場合に、5人全員が時間内に浸水想定区域外、もしくは近接の津波避難タワーに退避が可能と推定された。タワーへ避...

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Veröffentlicht in:Japanese Journal of Disaster Medicine 2022/01/28, Vol.27(1), pp.35-41
Hauptverfasser: 中井, 寿雄, 福島, 健一郎, 西, 聡士, 松岡, 遼太郎, 能勢, 佳子, 中窪, 悟, 武部, 秀人
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:本研究の目的は、K-DiPSアプリを用いて、鹿児島県肝付町における医療機器・処置や薬剤などを要する要支援者を把握し、GISを用いて津波と土砂災害の被災リスクを明らかにすることである。58人の年齢の中央値(範囲)は、86.5(1–100)歳で、女性34人(58.6%)、医療機器を4人が使用していた。内服薬は243、内服以外は51種類だった。津波浸水想定区域に5人、土砂災害警戒区域に6人が居住し1区域は特別警戒区域だった。浸水想定区域の要支援者の避難準備時間を5分、時速1.66 kmで避難した場合に、5人全員が時間内に浸水想定区域外、もしくは近接の津波避難タワーに退避が可能と推定された。タワーへ避難した場合、津波流入方向に向かって移動する者が2人だった。アプリを用いることで詳細かつ最新の状態を把握できる可能性がある。GISによる可視化は、要配慮者と具体的な避難行動を検討する際に有効である。
ISSN:2189-4035
2434-4214
DOI:10.51028/jjdisatmed.27.1_35