遺体関連業務における公務員の惨事ストレス対策と遺族支援—DMORT研修会導入の試み
行政公務員が支援者として遺体関連業務を行うことは大変な心的負荷であるが、東日本大震災では、公務員による遺体への尊厳を持った対応や遺族へ寄り添った対応が遺族の心的回復に多大な効果があった。遺体安置所で支援する公務員には、遺族対応という重要な役割がある。その役割を常に自覚し、やりがい、誇りを持ち、遺族へのサービス向上を実現することが、支援者自身の心理的負担の軽減、精神的健康の維持に寄与するとされている。このことは、事前の研修などにより遺族対応の心構えができた場合、公務員としてのさらなる遺族サービス向上に寄与するものと思われる。横浜市で行われたDMORT(Disaster Mortuary Oper...
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Veröffentlicht in: | Japanese Journal of Disaster Medicine 2021/04/30, Vol.26(1), pp.35-40 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 行政公務員が支援者として遺体関連業務を行うことは大変な心的負荷であるが、東日本大震災では、公務員による遺体への尊厳を持った対応や遺族へ寄り添った対応が遺族の心的回復に多大な効果があった。遺体安置所で支援する公務員には、遺族対応という重要な役割がある。その役割を常に自覚し、やりがい、誇りを持ち、遺族へのサービス向上を実現することが、支援者自身の心理的負担の軽減、精神的健康の維持に寄与するとされている。このことは、事前の研修などにより遺族対応の心構えができた場合、公務員としてのさらなる遺族サービス向上に寄与するものと思われる。横浜市で行われたDMORT(Disaster Mortuary Operational Response Team災害死亡者家族支援チーム)研修のカリキュラムは、これらの課題をほぼ全て網羅している。研修後のアンケートでも、受講者がこれら遺体関連業務の意義、覚悟を十分理解することができていた。この研修会は、「支援をしっかり行うことが公務員自身の心的安定化につながる」ことに大きく貢献し、公務員の惨事ストレス対策に有用である。 |
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ISSN: | 2189-4035 2434-4214 |
DOI: | 10.51028/jjdisatmed.26.1_35 |