難治性てんかんと免疫不全症に合併した慢性活動性EBウイルス感染症の女児例

症例は12歳女児. 生後7か月にWest症候群, その後にLennox-Gastaut症候群と精神発達遅滞と診断された. 経過中に四肢の発疹・潰瘍の増悪と発熱を認め, 精査にて低ガンマグロブリン血症が指摘された. 10歳時, 原因不明の発熱, リンパ節腫脹と肝脾腫を認め, 蚊に刺された部位の重症化も認められた. EB virus DNAを定量したところ1.5×104と異常高値を示したため, 慢性活動性EBウイルス感染症(chronic active Epstein-Barr virus infection, CAEBV)と診断された. その後病勢が徐々に進行し, 12歳で永眠された. 剖検材料...

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Veröffentlicht in:北里医学 2013-12, Vol.43 (2), p.123-126
Hauptverfasser: 蒋世旭, 中島裕康, 坂東由紀, 杉山尚人, 高梨学, 藤武義人, 石井正浩, 三上哲夫, 村雲芳樹
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:症例は12歳女児. 生後7か月にWest症候群, その後にLennox-Gastaut症候群と精神発達遅滞と診断された. 経過中に四肢の発疹・潰瘍の増悪と発熱を認め, 精査にて低ガンマグロブリン血症が指摘された. 10歳時, 原因不明の発熱, リンパ節腫脹と肝脾腫を認め, 蚊に刺された部位の重症化も認められた. EB virus DNAを定量したところ1.5×104と異常高値を示したため, 慢性活動性EBウイルス感染症(chronic active Epstein-Barr virus infection, CAEBV)と診断された. その後病勢が徐々に進行し, 12歳で永眠された. 剖検材料では, EB virus-encoded RNA (EBER) in situ hybridizationにて多臓器から陽性リンパ球が検出された. 「序文」 慢性活動性EBウイルス感染症(chronic active Epstein-Barr virus infection, CAEBV)は, 多臓器障害や様々な症状及び生命を脅かす多岐な合併症を来す慢性疾患である.
ISSN:0385-5449