再拡張が可能なカバーステントを用いた経皮的両肺動脈絞扼術-動物実験による検討

「背景」:左心低形成症候群(HLHS)に対するstage 1治療として両側肺動脈絞扼術(bPAB)と動脈管ステント留置術の有効性が報告されている. しかし, 現時点ではbPABのためには正中切開によるhybrid治療が必要である. 「目的」:Re-expandable covered stentを用いることでカテーテルによるbPAB及びdebandingの可能性について検討した. 「方法」:Covered stetntはPalmaz medium stent(Palmaz)及びExpress vascular LD stent(Express)にpolyurethanでコーティング加工を施した...

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Veröffentlicht in:北里医学 2011, Vol.41 (2), p.145-145
Hauptverfasser: 中畑弥生, 富田英, 木村純人, 安藤寿, 本田崇, 高梨学, 扇原義人, 石井正浩
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「背景」:左心低形成症候群(HLHS)に対するstage 1治療として両側肺動脈絞扼術(bPAB)と動脈管ステント留置術の有効性が報告されている. しかし, 現時点ではbPABのためには正中切開によるhybrid治療が必要である. 「目的」:Re-expandable covered stentを用いることでカテーテルによるbPAB及びdebandingの可能性について検討した. 「方法」:Covered stetntはPalmaz medium stent(Palmaz)及びExpress vascular LD stent(Express)にpolyurethanでコーティング加工を施したものを用いた. 留置用バルーンは拡大時にバルーンがダンベル型となり, 両側肺動脈狭窄となるようその中心部をあらかじめ絹糸で結紮した. 全身麻酔下に5頭の子豚(平均10.1kg)に対して上記の方法で両側肺動脈狭窄を作り, さらにバルーンを拡張することでdebandingを行った. 「結果」:1. 8つのstentを4頭の子豚に留置した. 1頭は右室流出路への長いシースの操作中に不整脈で死に至った. 3頭で4stentがdebandingされ, 1頭が右心不全で死に至った. 2. Palmazは全てがダンベル型に拡大できたが, Expressは2例のみが成功した. 3. Palmazの再拡張は可能であったが, セルが重なり合ったExpressの胃拡張には限界があった. 「結語」:1. Coverd stentの留置によりカテーテルによるbPABが可能であった. 2. PABだけでなくdebandingにおいてもStentの素材やデザインは重要である. 3. Stentの検討によりカテーテル治療がHLHSに対するstage 1治療となる可能性が示唆された.
ISSN:0385-5449