未病者への応用が期待される桑葉の有効成分の研究: 1-デオキシノジリマイシンの高い桑品種の選択とその応用法
「はじめに」桑葉は, ヒト小腸のα‐グルコシダーゼを阻害し1), 糖尿病予防効果など様々な効用が知られる2). こうした桑葉の有用性が理解され, 養蚕を復興しようとする試みもみられる3). 桑葉の機能を強化した例には, 桑葉エキス入りプロポリスによる2型糖尿病患者への抗糖尿病効果の臨床例がある4-6). 桑葉のα‐グルコシダーゼ阻害活性は, 品種が同一でも倍数性により異なる7,8). また, 同一地域で, 同一条件で栽培された桑品種においても, 品種により阻害活性は異なり, 同一品種でも5月, 7月採取は, 9月, 10月採取の桑葉より阻害活性が高い9). 桑葉の有効成分として, 小腸のα‐グ...
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Veröffentlicht in: | 日本未病システム学会雑誌 2007/07/20, Vol.13(1), pp.66-68 |
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Hauptverfasser: | , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「はじめに」桑葉は, ヒト小腸のα‐グルコシダーゼを阻害し1), 糖尿病予防効果など様々な効用が知られる2). こうした桑葉の有用性が理解され, 養蚕を復興しようとする試みもみられる3). 桑葉の機能を強化した例には, 桑葉エキス入りプロポリスによる2型糖尿病患者への抗糖尿病効果の臨床例がある4-6). 桑葉のα‐グルコシダーゼ阻害活性は, 品種が同一でも倍数性により異なる7,8). また, 同一地域で, 同一条件で栽培された桑品種においても, 品種により阻害活性は異なり, 同一品種でも5月, 7月採取は, 9月, 10月採取の桑葉より阻害活性が高い9). 桑葉の有効成分として, 小腸のα‐グルコシダーゼを強く阻害する1‐デオキシノジリマイシン(DNJ)が知られている10). 品種や採取時期によりα‐グルコシダーゼ阻害活性が異なる原因の1つは, 桑葉に含まれるDNJ含量の違いによるものと推察された. DNJ含量の多い桑葉は, 糖尿病予防素材として, 未病者への応用が期待される. 国産桑葉のDNJを分析した例には, 3品種(6月,9月)で乾物当たり0.019~0.176%11), 3品種(6月)で乾物当たり0.10~0.14%12), 34品種(6月)で乾物当たり0.02~0.24%13,14)であったという. |
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ISSN: | 1347-5541 2185-2162 |
DOI: | 10.11288/mibyou1998.13.66 |