息苦しさを訴えてきた肥満青年
1. はじめに 肥満青年が清涼飲料水を多飲し, 全身倦怠感と過換気症状で来院した. 教科書的な症状経過であり, 診断は容易と考えられる症例であったが, その後の経過より診断および治療方針の変更に至った症例を経験した. 教科書的イメージのみにとらわれず, 病態をとらえた診断が重要であることを再認識できた症例であり, 今回未病症例として報告する. 2. 症例呈示 症例:28歳, 男性. 主訴:全身倦怠感, 呼吸苦. 既往歴:特記すべきことなし. 家族歴:特記すべきことなし. 現病歴:生来健康で, 検診でも特に異常を指摘されたことはない. 最近5年間で23kgの体重増加を認めていた. 平成17年5月...
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Veröffentlicht in: | 日本未病システム学会雑誌 2005, Vol.11 (2), p.274-276 |
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Hauptverfasser: | , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 1. はじめに 肥満青年が清涼飲料水を多飲し, 全身倦怠感と過換気症状で来院した. 教科書的な症状経過であり, 診断は容易と考えられる症例であったが, その後の経過より診断および治療方針の変更に至った症例を経験した. 教科書的イメージのみにとらわれず, 病態をとらえた診断が重要であることを再認識できた症例であり, 今回未病症例として報告する. 2. 症例呈示 症例:28歳, 男性. 主訴:全身倦怠感, 呼吸苦. 既往歴:特記すべきことなし. 家族歴:特記すべきことなし. 現病歴:生来健康で, 検診でも特に異常を指摘されたことはない. 最近5年間で23kgの体重増加を認めていた. 平成17年5月より全身倦怠感が出現, 口渇も認めたためジュース類を多量に摂取, 6月になっても症状は悪化の一途をたどり, 呼吸苦も出現したため, 6月25日に当院救急外来を受診した. 来院時現症:身長170.5cm, 体重93.0kg, BMI 32.1kg/m2, 血圧122/88mmHg, 脈拍101回/分整, 呼吸回数20回/分, 体温37.1℃, SpO2 98%(room air), 意識清明, 眼結膜に貧血黄染なし, 口腔内乾燥, 胸部聴診上異常なし, 腹部は平坦で軟, 圧痛なし, 肝脾腫なし, 下腿浮腫なし, 神経学的異常なし, 呼気よりアセトン臭あり. |
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ISSN: | 1347-5541 |