MTP遺伝子多型と脂質代謝・肥満との関係

1. 背景, 目的 動脈硬化症の危険因子には高血圧, 高脂血症, 糖尿病, 肥満などがあるが, 最近では高中性脂肪血症も独立した危険因子と考えられている. ミクロゾーム トリグリセライド転送蛋白(microsomal triglyceride transfer protein:MTP)は, 肝臓および小腸での細胞内のアポ蛋白B含有リボ蛋白のassemblyに関与する蛋白であり, 著しい低脂血症を呈する無βリポ蛋白血症においてその遺伝的欠損が解明されて以来, アポ蛋白B含有リポ蛋白の合成, 分泌の調節との関係において最近注目されている. 脂質代謝には食事, 運動, 飲酒など生活習慣が大きく影響す...

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Veröffentlicht in:日本未病システム学会雑誌 2003, Vol.9 (2), p.258-260
Hauptverfasser: 本橋佳子, 丸山太郎, 中野里美, 丸山千寿子, 京谷晋吾, 猿田享男, 都島基夫
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:1. 背景, 目的 動脈硬化症の危険因子には高血圧, 高脂血症, 糖尿病, 肥満などがあるが, 最近では高中性脂肪血症も独立した危険因子と考えられている. ミクロゾーム トリグリセライド転送蛋白(microsomal triglyceride transfer protein:MTP)は, 肝臓および小腸での細胞内のアポ蛋白B含有リボ蛋白のassemblyに関与する蛋白であり, 著しい低脂血症を呈する無βリポ蛋白血症においてその遺伝的欠損が解明されて以来, アポ蛋白B含有リポ蛋白の合成, 分泌の調節との関係において最近注目されている. 脂質代謝には食事, 運動, 飲酒など生活習慣が大きく影響するが, 遺伝的要素の関与も小さくないと考えられている. 今回われわれは, MTP遺伝子多型と脂質代謝やインスリン抵抗性, 肥満との関係について検討することを目的とした. 2. 方法 三重県K町の成人病検診を受診した30~69歳の一般住民576名(男性200名, 女性376名)を対象とした. 文書による説明, 同意を得た上で, 身体測定, 血液検査(総コレステロール, 中性脂肪, HDL-コレステロール, LDL-コレステロール, Apo A-1, Apo B, 空腹時血糖, IRI)を行った.
ISSN:1347-5541