各種生薬のLDLに対する抗酸化能の検討
1. はじめに われわれは, 『薬食同源』という言葉もあるように, 古代より食べ物の中から病気に対して効力のあるものを見出してきた. その代表的なものが生薬であり, 様々な効能が知られている. 近年, 動脈硬化の発症と進展に, フリーラジカルによるLDLの酸化障害が関わっていることが明らかにされ1), その予防に, 植物中に多く含まれるポリフェノールなどの抗酸化物質が注目されている. 本研究では, 生薬の効能の中でも抗酸化作用を中心に検討を行った. 2. 方法 1. 使用生薬 生薬の成分は産地により異なることが多い. 今回の検討では, 一般に漢方薬に含まれており, 入手可能であった産地の明らか...
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Veröffentlicht in: | 日本未病システム学会雑誌 2003, Vol.9 (2), p.243-246 |
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Hauptverfasser: | , , , , , , , , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 1. はじめに われわれは, 『薬食同源』という言葉もあるように, 古代より食べ物の中から病気に対して効力のあるものを見出してきた. その代表的なものが生薬であり, 様々な効能が知られている. 近年, 動脈硬化の発症と進展に, フリーラジカルによるLDLの酸化障害が関わっていることが明らかにされ1), その予防に, 植物中に多く含まれるポリフェノールなどの抗酸化物質が注目されている. 本研究では, 生薬の効能の中でも抗酸化作用を中心に検討を行った. 2. 方法 1. 使用生薬 生薬の成分は産地により異なることが多い. 今回の検討では, 一般に漢方薬に含まれており, 入手可能であった産地の明らかな25種類の生薬を使用した. 使用した25種類の生薬を以下に示す. 茵薩蒿(日本), 茴香(日本), 黄耆(山西省), 黄苓(河北省), 艾葉(韓国), 葛根(広西), 甘草(内モンゴル), 苦参(陜西省), 桂皮(河南省), 紅花(河北省), 山査子(湖南省), 山梔子(浙江省), 山茱萸(陜西省), 酸棗仁(河北省), 疾藜子(安徽省), 川骨(日本), 大黄(青海), 丁子(ザンジバル), 陳皮(日本), 忍冬(広西), 麦門冬(四川省), 樸漱(日本), 牡丹皮(安徽省), 良姜(広東省), 連翹(陜西省)の25種類を用いた(カッコ内は産地名, 50音順). |
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ISSN: | 1347-5541 |