C型肝炎からの肝発癌年齢に影響を及ぼす因子の検討: 特に肥満の影響について
1. はじめに C型の慢性肝疾患からは高率に肝発癌が起きるが, C型肝炎ウイルス自体には発癌性が乏しいことがわかっており, 宿主側の因子が重要であると考えられる. 発癌予防の観点からは, 発癌に寄与する因子を明らかにする意義は大きい. 近年, 乳癌, 腎癌などの悪性腫瘍において, 肥満が発症の危険因子であることが明らかにされてきた. 今回われわれは, 肥満などの宿主側因子がC型肝炎からの発癌年齢にどのような影響を与えるか検討した. 2. 対象, 方法 対象は, 1996~2000年に入院した新規肝細胞癌患者でHCV抗体陽性, HBs抗原陰性であった150例(平均発癌年齢65.6±7.8(43~...
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Veröffentlicht in: | 日本未病システム学会雑誌 2002/12/25, Vol.8(2), pp.238-239 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 1. はじめに C型の慢性肝疾患からは高率に肝発癌が起きるが, C型肝炎ウイルス自体には発癌性が乏しいことがわかっており, 宿主側の因子が重要であると考えられる. 発癌予防の観点からは, 発癌に寄与する因子を明らかにする意義は大きい. 近年, 乳癌, 腎癌などの悪性腫瘍において, 肥満が発症の危険因子であることが明らかにされてきた. 今回われわれは, 肥満などの宿主側因子がC型肝炎からの発癌年齢にどのような影響を与えるか検討した. 2. 対象, 方法 対象は, 1996~2000年に入院した新規肝細胞癌患者でHCV抗体陽性, HBs抗原陰性であった150例(平均発癌年齢65.6±7.8(43~81))である. 中等度以上の有腹水症例, インターフェロン治療の既往がある症例, 高度進行癌の症例は除外した. 性別, 肥満の有無(BMI>25), 飲酒歴(常習:2合/日以上), 糖尿病の有無, 肝機能(良:liver damage A, 悪:liver damage B, C)の5項目が肝発癌年齢に及ぼす影響を, Cox比例ハザードモデル(単変量, 多変量)にて検討した. |
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ISSN: | 1347-5541 2185-2162 |
DOI: | 10.11288/mibyou1998.8.238 |