Desaturation Indexを用いた睡眠時無呼吸症候群と高血圧の検討
1. はじめに 睡眠時無呼吸症候群(sleep apnea syndrome:以下SASと略す)とは, 睡眠中10回/1時間以上の無呼吸(10秒以上の気流停止)を認める疾患であり, 肥満の問題, 高血圧, 心筋梗塞, 脳血管障害の合併症の問題も抱え, 突然死を引き起こす危険因子とも言われている. 近年の高齢化社会に加え, 食生活の欧米化に伴い, SAS症例は増加しており, わが国でも昨今注目されてきている. 中でも高血圧とSASの関連性が数多く報告されている1-9, 12)が, その因果関係には議論がある. 高血圧がSASにおいて脳血管障害を高頻度で引き起こす誘因となっていることは論を待たない...
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Veröffentlicht in: | 日本未病システム学会雑誌 2001/08/15, Vol.7(1), pp.36-39 |
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Hauptverfasser: | , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 1. はじめに 睡眠時無呼吸症候群(sleep apnea syndrome:以下SASと略す)とは, 睡眠中10回/1時間以上の無呼吸(10秒以上の気流停止)を認める疾患であり, 肥満の問題, 高血圧, 心筋梗塞, 脳血管障害の合併症の問題も抱え, 突然死を引き起こす危険因子とも言われている. 近年の高齢化社会に加え, 食生活の欧米化に伴い, SAS症例は増加しており, わが国でも昨今注目されてきている. 中でも高血圧とSASの関連性が数多く報告されている1-9, 12)が, その因果関係には議論がある. 高血圧がSASにおいて脳血管障害を高頻度で引き起こす誘因となっていることは論を待たないと思われる1). ほかに高血圧の寄与因子として肥満のみであるとする報告2)や, 肥満と加齢の双方が関与しているとする報告3)がある. しかし, SAS患者で肥満は高頻度にみられるが全例ではない. そこで, 無呼吸白体が高血圧を引き起こすという考え方4-7)や低酸素8), あるいは自律神経系の興奮9)が高血圧の主な決定要素であるとする報告もある. 2. 目的 本研究では, (1)Desaturation Index(DI)を指標とし, 無呼吸のタイプ別に低酸素状態と高血圧の頻度を検討し, (2)SASにおける低酸素血症と高血圧の関連性を検討した. |
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ISSN: | 1347-5541 2185-2162 |
DOI: | 10.11288/mibyou1998.7.36 |