骨粗鬆症早期診断と予防におけるTrFsACP測定の意義
1. 目的 骨粗鬆症の予防は超高齢社会を迎えて急務であり, 骨密度測定などによる骨粗鬆症の評価が全国的になされている. しかし, 骨量は短期的に変化せず, 骨密度測定は測定時の状態を評価しているために, 測定時の骨塩量が正常であっても将来の骨塩減少率が大きいfast loserを把握できない. そのため, 骨粗鬆症の予防のために骨代謝マーカーの測定の意義は大きいと考えられる. 一方, これまでに骨密度と栄養因子との関係については, カルシウム, ビタミンD, エネルギーなどの摂取が骨密度を高めるのに有効であるとの報告がある. しかし, 骨代謝マーカーと摂取栄養量との関係についてはまだ明らかにさ...
Gespeichert in:
Veröffentlicht in: | 日本未病システム学会雑誌 1998/10/24, Vol.4(2), pp.43-46 |
---|---|
Hauptverfasser: | , , , , , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
Tags: |
Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
|
Zusammenfassung: | 1. 目的 骨粗鬆症の予防は超高齢社会を迎えて急務であり, 骨密度測定などによる骨粗鬆症の評価が全国的になされている. しかし, 骨量は短期的に変化せず, 骨密度測定は測定時の状態を評価しているために, 測定時の骨塩量が正常であっても将来の骨塩減少率が大きいfast loserを把握できない. そのため, 骨粗鬆症の予防のために骨代謝マーカーの測定の意義は大きいと考えられる. 一方, これまでに骨密度と栄養因子との関係については, カルシウム, ビタミンD, エネルギーなどの摂取が骨密度を高めるのに有効であるとの報告がある. しかし, 骨代謝マーカーと摂取栄養量との関係についてはまだ明らかにされていない. そこで, 血中酒石酸耐性フッ素感受性フォスファターゼ活性(TrFsACP)を骨吸収の指標とし, また血中骨型アルカリフォスファターゼ活性(B-ALP)を骨形成の指標として, これらと栄養摂取量との関係について一般住民を対象に検討した. 2. 方法 三重県度会郡紀勢町の一般住民健康診断を受診した20歳以上49歳以下の女性群31名, 50歳以上女性群84名, 20歳以上の男性群53名を対象とした. 早期空腹時血清を得, B-ALP活性をレクチン沈殿法で, TrFsACP活性をフッ素阻害法で測定した. |
---|---|
ISSN: | 1347-5541 2185-2162 |
DOI: | 10.11288/mibyou1998.4.43 |