P-19 MAP Kinaseはβ1-インテグリンを介したマクロファージの遊走を調整する
【緒言】マクロファージの炎症部位への接着および浸潤には, ケモカインやインテグリン分子を介した細胞接着が重要な役割を担っている. Phosphatidylinositol 3-kinase(PI3-K)やextracellularsignal- regulated kinases(ERK1/2)は, インテグリン活性に重要であることが知られているが, ケモカイン刺激における役割は十分に明らかにされていない. 今回単球系マクロファージであるRAW264細胞を用いて, 炎症性サイトカインであるCXCL12刺激によるPI3-KとERK1/2の関係を検討した. 【材料と方法】1. RAW264細胞に抗...
Gespeichert in:
Veröffentlicht in: | 日本再生歯科医学会誌 2010, Vol.8 (1), p.50-50 |
---|---|
Hauptverfasser: | , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
Tags: |
Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
|
Zusammenfassung: | 【緒言】マクロファージの炎症部位への接着および浸潤には, ケモカインやインテグリン分子を介した細胞接着が重要な役割を担っている. Phosphatidylinositol 3-kinase(PI3-K)やextracellularsignal- regulated kinases(ERK1/2)は, インテグリン活性に重要であることが知られているが, ケモカイン刺激における役割は十分に明らかにされていない. 今回単球系マクロファージであるRAW264細胞を用いて, 炎症性サイトカインであるCXCL12刺激によるPI3-KとERK1/2の関係を検討した. 【材料と方法】1. RAW264細胞に抗インテグリン抗体を加え, FACS Caliberで解析した. 2. 24 well chemotaxis chamberをフィブロネクチン(FN)で個層化したのち, 種々の阻害剤存在下でRAW264細胞をCXCL12で刺激し, 遊走細胞数を計測した. 3. 種々の阻害剤存在下でRAW264細胞をCXCL12で刺激し, 抗ERK1/2抗体とAKT抗体でリン酸化を検出した. 【結果と考察】RAW264細胞にβ1インテグリンの発現が認められた. CXCL12刺激でRAW264遊走細胞数は濃度依存的に上昇し, MEK1/2の阻害剤U0126, PI3-Kの阻害剤LY294002やWortmaninnの添加で抑制された. CXCL12刺激によりERK1/2とAKTはリン酸化され, 各種阻害剤存在下でリン酸化は抑制された. しかし, U0126はAKTのリン酸化に, LY294002とWortmaninnはERK1/2のリン酸化に影響を及ぼさなかった. CXCL12によるFNを介するRAW264細胞の遊走は, MAP kinaseやPI3-kinase依存性であった. しかし, それぞれのkinaseは互いに影響を及ぼさないことが示唆された. |
---|---|
ISSN: | 1348-9615 |