P-13 メッケル軟骨成長過程におけるレチノイドシグナルの関わり
【目的】メッケル軟骨細胞は部位特異的な運命をたどり, 特にその近位部は内軟骨性骨形成により下顎骨の成長に関与する. 本研究ではメッケル軟骨基質改造過程において, レチノイドシグナルによるmatrix metalloproteinase(MMP)-9, MMP-13, 結合組織増殖因子(CTGF/CCN2)の発現調節とその機構を分子レベルで明らかにすることを目的とした. 【方法および結果】胎生期および出生後のマウスメッケル軟骨近位部で形成される成長板において, レチノイド核内レセプターRAR gamma, MMP-9, MMP-13, CCN2は領域特異的に発現することをin situ hybr...
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Veröffentlicht in: | 日本再生歯科医学会誌 2010, Vol.8 (1), p.44-44 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 【目的】メッケル軟骨細胞は部位特異的な運命をたどり, 特にその近位部は内軟骨性骨形成により下顎骨の成長に関与する. 本研究ではメッケル軟骨基質改造過程において, レチノイドシグナルによるmatrix metalloproteinase(MMP)-9, MMP-13, 結合組織増殖因子(CTGF/CCN2)の発現調節とその機構を分子レベルで明らかにすることを目的とした. 【方法および結果】胎生期および出生後のマウスメッケル軟骨近位部で形成される成長板において, レチノイド核内レセプターRAR gamma, MMP-9, MMP-13, CCN2は領域特異的に発現することをin situ hybridizationにより明らかにした. ATDC5細胞にRAR gammaアゴニストを作用させるとMMP-9, MMP-13, CCN2発現が上昇し, その発現はRAアンタゴニスト(RO41-5253)によって阻害された. RAR gammaアゴニストによって誘導されたMMP-9, MMP-13, CCN2はp38MAPK阻害剤によって抑制された. RAR gammaアゴニストは時間依存的にp38MAPK, ATF-2リン酸化, p38MAPK activityを促進し, これらの上昇はRO41-5253によって阻害された. 【結論】レチノイドシグナルは軟骨細胞の分化過程において, p38MAPK-pATF-2を介してMMP-9, MMP-13, CCN2の発現を調節することを明らかにした. メッケル軟骨基質改造過程においても, レチノイドシグナルの関与が推測された. |
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ISSN: | 1348-9615 |