P-10 β-リン酸三カルシウムを用いた頬側裂開を伴う抜歯窩歯槽堤保存法の検討
【目的】頬側裂開を伴う抜歯後の顎堤は吸収され, 咬合再建において様々な支障をきたす. その吸収を防ぐため, 様々な抜歯窩歯槽堤保存法が報告されている. 本研究では, 頬側裂開を伴う抜歯窩を想定した骨欠損部にβ-リン酸三カルシウム(β-TCP)を填入し, 歯槽堤粘膜部分の被覆方法の違いによる骨再生に及ぼす影響を検討した. 【材料及び方法】ビーグル犬5頭の両側下顎前臼歯を抜歯後3ヶ月で, 頬側裂開を伴った骨欠損(5×5×7mm)を作成した. 骨欠損部を1TCP填入なし, β-TCPを填入後, 2被覆なし, 3コラーゲンにて被覆, 4遊離頬粘膜にて被覆, 5ePTFEメンブレンにて被覆の5群に分けた...
Gespeichert in:
Veröffentlicht in: | 日本再生歯科医学会誌 2010, Vol.8 (1), p.41-41 |
---|---|
Hauptverfasser: | , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
Tags: |
Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
|
Zusammenfassung: | 【目的】頬側裂開を伴う抜歯後の顎堤は吸収され, 咬合再建において様々な支障をきたす. その吸収を防ぐため, 様々な抜歯窩歯槽堤保存法が報告されている. 本研究では, 頬側裂開を伴う抜歯窩を想定した骨欠損部にβ-リン酸三カルシウム(β-TCP)を填入し, 歯槽堤粘膜部分の被覆方法の違いによる骨再生に及ぼす影響を検討した. 【材料及び方法】ビーグル犬5頭の両側下顎前臼歯を抜歯後3ヶ月で, 頬側裂開を伴った骨欠損(5×5×7mm)を作成した. 骨欠損部を1TCP填入なし, β-TCPを填入後, 2被覆なし, 3コラーゲンにて被覆, 4遊離頬粘膜にて被覆, 5ePTFEメンブレンにて被覆の5群に分けた. 移植後12週で, μCTと組織標本から算出した新生骨面積や新生骨幅について比較し, 新生骨について組織学的に評価した. 【結果】β-TCPを填入しない群では, 全例頬側歯槽部に上皮が陥入し, 骨の形態は陥凹していた. 新生骨面積, 骨幅を比較すると, β-TCPを填入した群がしない群に比べて有意に増加していた. 被覆方法の違いでは, 新生骨面積に有意差は認められなかったが, 粘膜被覆群が最も大きい傾向を示し, 新生骨幅で粘膜被覆群と被覆なし群とに有意差が認められた. 【結論】頬側裂開を伴う骨欠損部において, β-TCPの填入で有意に新生骨量が増加しており, 中でも遊離頬粘膜で被覆する方法が, 確実に歯槽堤を温存し, 骨質も優れていた. |
---|---|
ISSN: | 1348-9615 |