P03 β-TCPビーズ/アルジネート複合体が骨形成に与える影響~in vivoによる検討

【目的】これまで我々は, β-TCPビーズとアルジネートからなるインジェクション型の3次元骨再生複合体を開発し, 材料特性あるいはMSCの3次元培養担体のとしての有用性を報告してきた(Dent Mater J2008;27:827-834). また第5回の本学術大会では, β-TCPビーズの粒径の違いが骨分化能に及ぼす影響ついて, in vitroでマウス骨髄間質細胞(KUSA/A1)を用いて報告してきた. そこで今回は, ヌードマウス皮下にKUSA/A1+β-TCPビーズ/アルジネート複合体を埋入してin vivoでのビーズの粒径の違いが骨形成に及ぼす影響と, イヌ脛骨埋入での本複合体が骨形...

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Veröffentlicht in:日本再生歯科医学会誌 2009, Vol.7 (1), p.81-81
Hauptverfasser: 松野智宣, 橋本典也, 塩谷伊毅, 中村達雄, 武田昭二, 佐藤田鶴子
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Zusammenfassung:【目的】これまで我々は, β-TCPビーズとアルジネートからなるインジェクション型の3次元骨再生複合体を開発し, 材料特性あるいはMSCの3次元培養担体のとしての有用性を報告してきた(Dent Mater J2008;27:827-834). また第5回の本学術大会では, β-TCPビーズの粒径の違いが骨分化能に及ぼす影響ついて, in vitroでマウス骨髄間質細胞(KUSA/A1)を用いて報告してきた. そこで今回は, ヌードマウス皮下にKUSA/A1+β-TCPビーズ/アルジネート複合体を埋入してin vivoでのビーズの粒径の違いが骨形成に及ぼす影響と, イヌ脛骨埋入での本複合体が骨形成に及ぼす影響を検討した. 【方法】本複合体のβ-TCPビーズの粒径を, 300~500, 500~700, 700~850μmに調整し, 1ml注射用シリンジ内に填入し, KUSA/A1を混ぜたアルジネートハイドロゲルを注入・ゲル化させ, KUSA/A1+β-TCPビーズ/アルジネート複合体を作製した. これをヌードマウス皮下に4, 8, 12週間埋入し, 骨形成およびβ-TCPビーズの吸収を病理組織学的に観察した. また, イヌ脛骨に直径5mm・深さ8mmの円柱状骨欠損を形成し, アルジネート・β-TCP(300~500μm)・本複合体を埋入して, 骨形成をX線マイクロCTおよび病理組織学的に検討した. 【結果・考察】300~500μmは8週の皮下埋入でビーズが全て吸収し, 新生骨と置換していた. 一方で, 3か月での脛骨埋入実験では複合体のβ-TCPはほとんど吸収されずに残存していた. これらより本複合体は骨補填材よりも骨形性能を有する細胞のScaffoldとして骨再生に使用する方が望ましいと思われた.
ISSN:1348-9615