P30. アディポネクチンの作用不足が骨芽細胞分化に及ぼす影響
【目的】アディポネクチンは, インスリン感受性やメタボリックシンドロームを改善するアディポカインとして近年注目されている. 本研究では, アディポネクチン作用不足の環境下で骨代謝がどのような影響を受けるのかを検討するために, アディポネクチン受容体の発現を抑制した骨芽細胞における骨代謝関連遺伝子の発現を調べた. 【方法】マウス前骨芽細胞様細胞株MC3T3-E1細胞にアディポネクチン受容体1(AdipoR1)および2(AdipoR2)のsiRNA(siRNA-AR1およびsiRNA-AR2)を導入し, 2日後に分化培地(ascorbic acid, β-glycerophosphate)を添加し...
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Veröffentlicht in: | 日本再生歯科医学会誌 2007-12, Vol.5 (1), p.68-68 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 【目的】アディポネクチンは, インスリン感受性やメタボリックシンドロームを改善するアディポカインとして近年注目されている. 本研究では, アディポネクチン作用不足の環境下で骨代謝がどのような影響を受けるのかを検討するために, アディポネクチン受容体の発現を抑制した骨芽細胞における骨代謝関連遺伝子の発現を調べた. 【方法】マウス前骨芽細胞様細胞株MC3T3-E1細胞にアディポネクチン受容体1(AdipoR1)および2(AdipoR2)のsiRNA(siRNA-AR1およびsiRNA-AR2)を導入し, 2日後に分化培地(ascorbic acid, β-glycerophosphate)を添加して分化誘導した. 分化誘導2日後にRNAを抽出し, 定量的PCRで骨代謝関連遺伝子の発現を調べた. 【結果と考察】まず, 骨芽細胞がアディポネクチンの作用を受けることを確認するために, アディポネクチン受容体の遺伝子発現をRT-PCRで調べたところ, AdipoR1とAdipoR2ともに発現していることが明らかになった. 次に, siRNAで両受容体の発現を抑制し, アディポネクチンの作用不足を惹起したのち分化誘導したところ, AdipoR2抑制群でBMP-2の発現が有意に抑制された. 以上の結果から, メタボリックシンドロームにおけるアディポネクチンの作用不足は骨芽細胞の分化にも影響を及ぼすことが示唆された. |
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ISSN: | 1348-9615 |