13.P マウス前骨芽細胞株MC3T3-E1におけるスタチンの分化/石灰化促進作用機序

「目的」前回の本大会で私たちは, 抗高脂血症薬のスタチンが転写因子Runx2の過剰発現を抑制し, 骨芽細胞の分化後期でも基質形成に促進的に関与することを報告した. 本研究では, 石灰化期の骨芽細胞におよぼす本剤の作用機序を検討するために, マウス前骨芽細胞株MC3T3-E1からcloningされた石灰化能の異なる2種のsubcloneを対象として, スタチン添加による分化/石灰化の促進効果を調べた. 「方法」アスコルビン酸添加で高分化し石灰化ECMを生成するMC3T3-E1 subclone Mと石灰化しないsubclone Nにスタチンを添加し, von Kossa染色で石灰化を確認するとと...

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Veröffentlicht in:日本再生歯科医学会誌 2005-12, Vol.3 (1), p.70-70
Hauptverfasser: 鎌田愛子, 吉川美弘, 堂前英資, 合田征司, 池尾隆, 岡崎定司, 川本章代, 小正裕
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「目的」前回の本大会で私たちは, 抗高脂血症薬のスタチンが転写因子Runx2の過剰発現を抑制し, 骨芽細胞の分化後期でも基質形成に促進的に関与することを報告した. 本研究では, 石灰化期の骨芽細胞におよぼす本剤の作用機序を検討するために, マウス前骨芽細胞株MC3T3-E1からcloningされた石灰化能の異なる2種のsubcloneを対象として, スタチン添加による分化/石灰化の促進効果を調べた. 「方法」アスコルビン酸添加で高分化し石灰化ECMを生成するMC3T3-E1 subclone Mと石灰化しないsubclone Nにスタチンを添加し, von Kossa染色で石灰化を確認するとともに, real time RT-PCRで骨芽細胞関連遺伝子の発現を定量的に解析した. 「結果と考察」両subcloneともにコラーゲン産生は旺盛だったが, subclone Nはアスコルビン酸添加で石灰化ECMを示さなかった. 両subcloneにスタチンを添加したところ, アスコルビン酸による石灰化はより促進され, subclone Nでも石灰化ECMが認められた. Subclone Nにおける骨芽細胞関連遺伝子のmRNA発現はスタチン添加で上昇した.
ISSN:1348-9615