微小生体軟組織の力学試験機の開発

「1. 緒言」軟骨や骨などの再生治療を目的とした細胞組織培養において, その成熟度の評価法の一つとして力学的性質を把握することは患部に移植するために適した時期を判定する上で重要である. しかしながら今まで, 微小で軟らかい生体組織は歪や応力を正確に測定するための試験片として形状が整えられないため, 通常の力学物性測定法では機械的性質は測定が困難であり, しかも測定によって組織が破壊するなどの損傷を受けるので, 培養の途中段階で継続的に測ることができなかった. そこで, 通常の力学試験を用いるのではなく, 体積と圧力の関係を用いて体積弾性率を測定する方法を開発した. 「2. 測定原理」Fig....

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Veröffentlicht in:日本再生歯科医学会誌 2005-03, Vol.2 (3), p.215-216
1. Verfasser: 堤定美
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「1. 緒言」軟骨や骨などの再生治療を目的とした細胞組織培養において, その成熟度の評価法の一つとして力学的性質を把握することは患部に移植するために適した時期を判定する上で重要である. しかしながら今まで, 微小で軟らかい生体組織は歪や応力を正確に測定するための試験片として形状が整えられないため, 通常の力学物性測定法では機械的性質は測定が困難であり, しかも測定によって組織が破壊するなどの損傷を受けるので, 培養の途中段階で継続的に測ることができなかった. そこで, 通常の力学試験を用いるのではなく, 体積と圧力の関係を用いて体積弾性率を測定する方法を開発した. 「2. 測定原理」Fig. 1に容積計概略図を示す. まず, 基準圧力下におかれた容積計の, 測定用チャンバ1と比較用チャンバ2の容積を, ピストンの各チャンバ内への突入及び退出により, 同位相で周期的に微小変化させるものとする. 準静的過程においてはP1V1n=Const…(1)の関係が成り立ち, これを微分して処理すれば, 測定チャンバに入れた試料容積に応じた差圧が測定用チャンバ1と比較用容積チャンバ2の間に発生する.
ISSN:1348-9615