ハイドロキシアパタイト固定化エチレン—ビニルアルコール共重合体上での歯根膜細胞培養
ハイドロキシアパタイトを固定化したエチレン-ビニルアルコール共重合体(HAP-EVA)上で歯根膜細胞を培養したところ, カルボキシル基導入EVA, コラーゲン固定化EVAおよび細胞培養用ディッシュ上での培養に比べて増殖は抑制されたが, アルカリホスファターゼ活性やオステオカルシン分泌量が有意に高い値を示し, 骨芽細胞やセメント芽細胞への分化が示唆された. 「緒言」歯小嚢由来の間葉系組織である歯根膜は, シャーピー線維が歯根表層のセメント質と歯槽骨を結びつけており, 咬合力の衝撃緩和など重要な機能を担っている1, 2). 細胞成分に富んだ線維性軟組織である歯根膜には, 線維芽細胞だけでなく骨芽細...
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Veröffentlicht in: | 日本再生歯科医学会誌 2004, Vol.2(2), pp.116-123 |
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Hauptverfasser: | , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Schlagworte: | |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | ハイドロキシアパタイトを固定化したエチレン-ビニルアルコール共重合体(HAP-EVA)上で歯根膜細胞を培養したところ, カルボキシル基導入EVA, コラーゲン固定化EVAおよび細胞培養用ディッシュ上での培養に比べて増殖は抑制されたが, アルカリホスファターゼ活性やオステオカルシン分泌量が有意に高い値を示し, 骨芽細胞やセメント芽細胞への分化が示唆された. 「緒言」歯小嚢由来の間葉系組織である歯根膜は, シャーピー線維が歯根表層のセメント質と歯槽骨を結びつけており, 咬合力の衝撃緩和など重要な機能を担っている1, 2). 細胞成分に富んだ線維性軟組織である歯根膜には, 線維芽細胞だけでなく骨芽細胞や間葉系幹細胞など, 多種類の細胞がその中に存在するといわれている3-5). これらヘテロな細胞集団は総称して歯根膜細胞と呼ばれ, 石灰化組織であるセメント質, 歯槽骨, および線維性軟組織である歯根膜の恒常性維持を行っているといわれる6). また, 歯根膜はセメント芽細胞や骨芽細胞の供給源ともいわれている7). |
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ISSN: | 1348-9615 1880-0815 |
DOI: | 10.11223/jard.2.116 |