人工歯根材料としてのエチレン—ビニルアルコール共重合体へのハイドロキシアパタイトの固定化
オゾン酸化により表面にカルボキシル基を導入したエチレン-ビニルアルコール共重合体(EVA)フィルムを塩化カルシウム溶液およびリン酸水素二ナトリウム溶液に交互浸漬することで表面にリン酸カルシウムを固定化した. 固定化したリン酸カルシウムは広角X線回折および赤外吸収スペクトルの結果より炭酸イオンを含んだ結晶化度の低いハイドロキシアパタイトであることがわかった. 「緒言」筆者らはこれまでエチレン-ビニルアルコール共重合体(EVA)を材料とした人工歯根の開発を行ってきた1-4). すなわち, 歯根膜をその表面に再生させた人工歯根の作成である. チタン製インプラントにクーロン力によりEVAを強固に接着さ...
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Veröffentlicht in: | 日本再生歯科医学会誌 2004, Vol.2(2), pp.101-107 |
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Hauptverfasser: | , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Schlagworte: | |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | オゾン酸化により表面にカルボキシル基を導入したエチレン-ビニルアルコール共重合体(EVA)フィルムを塩化カルシウム溶液およびリン酸水素二ナトリウム溶液に交互浸漬することで表面にリン酸カルシウムを固定化した. 固定化したリン酸カルシウムは広角X線回折および赤外吸収スペクトルの結果より炭酸イオンを含んだ結晶化度の低いハイドロキシアパタイトであることがわかった. 「緒言」筆者らはこれまでエチレン-ビニルアルコール共重合体(EVA)を材料とした人工歯根の開発を行ってきた1-4). すなわち, 歯根膜をその表面に再生させた人工歯根の作成である. チタン製インプラントにクーロン力によりEVAを強固に接着させ1), 表面処理により細胞親和性タンパク質であるコラーゲンを固定化したもので2), その上で歯根膜細胞を培養3)することによりインプラント周囲における歯根膜の再生を図るものである. 歯根膜組織中のシャーピー線維は一端がセメント質に, もう片端が歯槽骨に埋入されることで歯牙と顎骨を強固に結びつけ, 咬合力の衝撃に対するクッション性を発揮している. |
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ISSN: | 1348-9615 1880-0815 |
DOI: | 10.11223/jard.2.101 |