放牧牛における食草移動行動の予測 : シミュレーションモデルと遺伝的アルゴリズムを用いた試み(日本家畜管理学会・応用動物行動学会合同2009年度春季研究発表会)

「目的」放牧草地の空間的不均一性の動態を予測するためには, 放牧家畜の食草移動行動の把握が重要となる. 動物は適応度を最大にするよう行動するとした観点からその移動行動を予測する方法として遺伝的アルゴリズムの応用が提案されている(Huse et al., 1999). 遺伝的アルゴリズムは自然選択の理論を元にした最適解の探索方法であり, シミュレーションモデルと組み合わせることで, ある状況下での最も適応的な移動行動を求めることができる(Morales et al., 2005). 本報告では, 放牧家畜に対するこの手法の有用性を検討するために, 草地状態の異なる2つの放牧条件下のウシの食草移動...

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Veröffentlicht in:Animal Behaviour and Management 2009/03/25, Vol.45(1), pp.51
Hauptverfasser: 多田, 慎吾, 高橋, 誠, 上田, 宏一郎, 中辻, 浩喜, 近藤, 誠司
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「目的」放牧草地の空間的不均一性の動態を予測するためには, 放牧家畜の食草移動行動の把握が重要となる. 動物は適応度を最大にするよう行動するとした観点からその移動行動を予測する方法として遺伝的アルゴリズムの応用が提案されている(Huse et al., 1999). 遺伝的アルゴリズムは自然選択の理論を元にした最適解の探索方法であり, シミュレーションモデルと組み合わせることで, ある状況下での最も適応的な移動行動を求めることができる(Morales et al., 2005). 本報告では, 放牧家畜に対するこの手法の有用性を検討するために, 草地状態の異なる2つの放牧条件下のウシの食草移動行動をモデリングし, これにより予測された食草移動行動と実際に観察された食草移動行動とを比較した. 「材料および方法」高草高(H草地)もしくは低草高(L草地)の草地(0.9ha)にホルスタイン種乾乳牛6頭を昼夜放牧した. Repast for Javaツールキットを用いてこの条件下のウシの食草移動行動を以下の前提のもとシミュレートした.
ISSN:1880-2133
2424-1776
DOI:10.20652/abm.45.1_51