[I-9] 放牧行動から考えた搾乳牛の快適性

「はじめに」 最近, 酪農現場では, ウシの快適性(カウ, コンフォート)に注目がされている. 牛舎の中の換気や温度などの外部環境や牛床, 飼槽, 飲水施設などの居住環境に配慮して, 乳牛の居心地をよくするという考え方である. 筆者は, このような検討にも注目しつつも, 「放牧地こそウシにとって最も快適な環境なのだ, すなわち放牧こそ窮極のカウ, コンフォートである」という持論をもっている. 放牧されているウシは, 食料(草)も居住環境(場所, 微象など)も自由に選択することができ, 快適に生活しているはずである. そこで, 今回はあらためて, 搾乳牛の放牧行動を24時間観察し, 放牧行動から...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:Animal Behaviour and Management 2005, Vol.41 (1), p.44-45
Hauptverfasser: 集治善博, 坂野公一
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」 最近, 酪農現場では, ウシの快適性(カウ, コンフォート)に注目がされている. 牛舎の中の換気や温度などの外部環境や牛床, 飼槽, 飲水施設などの居住環境に配慮して, 乳牛の居心地をよくするという考え方である. 筆者は, このような検討にも注目しつつも, 「放牧地こそウシにとって最も快適な環境なのだ, すなわち放牧こそ窮極のカウ, コンフォートである」という持論をもっている. 放牧されているウシは, 食料(草)も居住環境(場所, 微象など)も自由に選択することができ, 快適に生活しているはずである. そこで, 今回はあらためて, 搾乳牛の放牧行動を24時間観察し, 放牧行動からウシの快性をさぐるという研究課題を考えた. 「材料と方法」 新潟大学村松ステーションの搾乳牛のうち, 3頭を用いた. この3頭は1月から3月に分娩し試験期間には毎日2回搾乳された. 濃厚飼料, 補助的に粗飼料は一切給与しなかった. 放牧地は搾乳牛舎に隣接するオーチャードグラス主体の1ha放牧地を用いた.
ISSN:1880-2133