無歯顎患者の顎変形症治療における矯正歯科の役割
「緒言」 近年, 高齢者人口の増加が続いている. 老年人口(65歳以上人口)が総人口に占める割合は2010年の国勢調査では23.0%であった. 2013年には25.1~25.2%で4人に1人を上回り, 2060年には39.9%にまで増加し, 2.5人に1人が老年人口になると見込まれている. このように高齢化社会が進むに伴い, 未治療の顎変形症を伴う不正咬合を呈する中高年の患者も同様に増加すると考えられる. 実際, 外科的矯正治療を希望する成人患者の割合は増加している. 外科的矯正治療を行うにあたり, 矯正歯科の役割は, 治療ゴールの設定, 術前術後矯正治療, 手術計画の立案である. 術前矯正治...
Gespeichert in:
Veröffentlicht in: | 日本顎変形症学会雑誌 2017/08/15, Vol.27(3), pp.183-189 |
---|---|
Hauptverfasser: | , , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Schlagworte: | |
Online-Zugang: | Volltext |
Tags: |
Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
|
Zusammenfassung: | 「緒言」 近年, 高齢者人口の増加が続いている. 老年人口(65歳以上人口)が総人口に占める割合は2010年の国勢調査では23.0%であった. 2013年には25.1~25.2%で4人に1人を上回り, 2060年には39.9%にまで増加し, 2.5人に1人が老年人口になると見込まれている. このように高齢化社会が進むに伴い, 未治療の顎変形症を伴う不正咬合を呈する中高年の患者も同様に増加すると考えられる. 実際, 外科的矯正治療を希望する成人患者の割合は増加している. 外科的矯正治療を行うにあたり, 矯正歯科の役割は, 治療ゴールの設定, 術前術後矯正治療, 手術計画の立案である. 術前矯正治療の目標はProffitも述べているように, 支持骨に歯を排列していき, 患者が手術を受けられるように準備をすることにある. 無歯顎患者に顎矯正手術を適用するにあたり, 術後の咬合状態を予測し, 術前矯正完了状態を再現することが非常に重要となる. |
---|---|
ISSN: | 0916-7048 1884-5045 |
DOI: | 10.5927/jjjd.27.183 |