Beckwith-Wiedemann症候群による巨舌に起因する著明な開咬に対して顎矯正手術を施行した1例

「緒言」 Beckwith-Wiedemann症候群(Beckwith-Wiedemann Syndrome; BWS)は巨舌, 腹壁欠損(臍帯ヘルニア, 腹直筋解離, 臍ヘルニア), 過成長を3主徴とする症候群であり, 約7.5%にWilms腫瘍, 肝芽腫, 横紋筋肉腫などの胎児性腫瘍が発生する. 発生頻度は13,700人に1人で性差はない. BWSの大部分は孤発性であるが, 時に家族性に発症することがあり, その場合は常染色体優性遺伝と考えられている. BWSにみられる巨舌は, 呼吸障害, 哺乳障害, 下顎前突や開咬などを招くため, 生後比較的早期の舌縮小術が有用と報告されている. 今回わ...

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Veröffentlicht in:日本顎変形症学会雑誌 2016/08/15, Vol.26(3), pp.228-236
Hauptverfasser: 吉岡, 德枝, 西山, 明慶, 高橋, 巧, 伊原木, 聰一郎, 銅前, 昇平, 志茂, 剛, 佐々木, 朗
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:「緒言」 Beckwith-Wiedemann症候群(Beckwith-Wiedemann Syndrome; BWS)は巨舌, 腹壁欠損(臍帯ヘルニア, 腹直筋解離, 臍ヘルニア), 過成長を3主徴とする症候群であり, 約7.5%にWilms腫瘍, 肝芽腫, 横紋筋肉腫などの胎児性腫瘍が発生する. 発生頻度は13,700人に1人で性差はない. BWSの大部分は孤発性であるが, 時に家族性に発症することがあり, その場合は常染色体優性遺伝と考えられている. BWSにみられる巨舌は, 呼吸障害, 哺乳障害, 下顎前突や開咬などを招くため, 生後比較的早期の舌縮小術が有用と報告されている. 今回われわれは, 2度の舌縮小術を受けたにもかかわらず著明な開咬を呈したBWSの患者に対して, 通常の顎矯正手術に若干の工夫を加え, 顔貌と咬合の改善を得たので, その概要を報告する.
ISSN:0916-7048
1884-5045
DOI:10.5927/jjjd.26.228