顔面非対称を伴った片側性下顎頭過形成に対し下顎頭手術後に顎矯正手術を施行した2例

「緒言」片側性下顎頭過形成は下顎位の変化に伴う顔面非対称や咬合不全を惹起することが知られている. 特に長期経過例では受診時に著しい顔貌変形や歯列不正を呈していることがあり, 下顎頭手術に加え顎矯正手術が必要となる場合がある. 今回われわれは下顎頭過形成による顔面非対称および著しい咬合不全を呈する症例に対し, 下顎頭手術後に顎矯正手術を施行し, 審美的, 機能的改善を図った2例を経験したので報告する. 「症例」【症例1】患者:46歳, 女性. 初診:2008年6月. (口腔外科初診) 主訴:顔貌の変形と咬合不全. 既往歴, 家族歴:家族性疾患も含めた既往歴なし. 現病歴:1996年頃より左側顎関...

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Veröffentlicht in:日本顎変形症学会雑誌 2016/04/15, Vol.26(1), pp.48-55
Hauptverfasser: 中川, 貴之, 小野, 重弘, 太田, 耕司, 加来, 真人, 大谷, 淳二, 小島, 俊逸, 角, 明美, 植月, 亮, 久保薗, 和美, 谷本, 幸太郎, 丹根, 一夫, 武知, 正晃
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Zusammenfassung:「緒言」片側性下顎頭過形成は下顎位の変化に伴う顔面非対称や咬合不全を惹起することが知られている. 特に長期経過例では受診時に著しい顔貌変形や歯列不正を呈していることがあり, 下顎頭手術に加え顎矯正手術が必要となる場合がある. 今回われわれは下顎頭過形成による顔面非対称および著しい咬合不全を呈する症例に対し, 下顎頭手術後に顎矯正手術を施行し, 審美的, 機能的改善を図った2例を経験したので報告する. 「症例」【症例1】患者:46歳, 女性. 初診:2008年6月. (口腔外科初診) 主訴:顔貌の変形と咬合不全. 既往歴, 家族歴:家族性疾患も含めた既往歴なし. 現病歴:1996年頃より左側顎関節部の疼痛と開口障害を自覚したが放置していた. さらに2000年頃よりおとがい部の右方偏位による顔面非対称と歯列弓の弯曲を伴う左側臼歯部開咬による咬合不全を自覚し, 徐々に増悪傾向を認めた.
ISSN:0916-7048
1884-5045
DOI:10.5927/jjjd.26.48