1型糖尿病を有する顎変形症患者に対する上下顎移動術の経験

「緒言」顎変形症患者は大半が若年者であり, 顎矯正手術の際に問題となる全身疾患を有する患者は比較的少ない. しかし, 中には先天性疾患を有する患者や, 周術期の管理に特別な配慮を必要とするような疾患を有する患者に遭遇することがある. 今回われわれは, 1型糖尿病を有する顎変形症患者に対し, 消化器内科との綿密な連携のもと周術期に厳重な血糖管理と, 局所管理を行い, 感染, 創傷治癒遅延などの合併症を生じることなく上下顎移動術を行えた1例を経験したのでその概要を報告する. 「症例」患者: 16歳, 女性. 初診: 2007年10月. 主訴: 右側下顎智歯抜歯依頼. 外科矯正相談. 現病歴: 20...

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Veröffentlicht in:日本顎変形症学会雑誌 2015/12/15, Vol.25(4), pp.249-257
Hauptverfasser: 中山, 洋平, 山本, 一彦, 堀田, 聡, 川上, 正良, 上山, 善弘, 桐田, 忠昭
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「緒言」顎変形症患者は大半が若年者であり, 顎矯正手術の際に問題となる全身疾患を有する患者は比較的少ない. しかし, 中には先天性疾患を有する患者や, 周術期の管理に特別な配慮を必要とするような疾患を有する患者に遭遇することがある. 今回われわれは, 1型糖尿病を有する顎変形症患者に対し, 消化器内科との綿密な連携のもと周術期に厳重な血糖管理と, 局所管理を行い, 感染, 創傷治癒遅延などの合併症を生じることなく上下顎移動術を行えた1例を経験したのでその概要を報告する. 「症例」患者: 16歳, 女性. 初診: 2007年10月. 主訴: 右側下顎智歯抜歯依頼. 外科矯正相談. 現病歴: 2002年7月, 下顎の前突を主訴に紹介元矯正歯科を受診し, 同歯科にて成長の観察が行われていた. 2007年9月頃より右側下顎智歯の痛みを自覚するようになったため同歯科で相談したところ抜歯の必要性を説明された.
ISSN:0916-7048
1884-5045
DOI:10.5927/jjjd.25.249