閉塞型睡眠時無呼吸症候群を伴う骨格性下顎前突症に対して上下顎移動術を施行した先端巨大症の1例
「緒言」先端巨大症とは, 主に下垂体に発生した良性腺腫から過剰に分泌される成長ホルモン(growth hormone, 以下GH)によって起こる慢性進行性疾患である. 骨端線閉鎖前にGHの過剰分泌を受けたものは下垂体性巨人症, 骨端線閉鎖後にGHの過剰分泌を受けたものは先端巨大症と定義され, 毎年100万人に3~4人の割合で発症し, 主に20~60歳に認められる. 先端巨大症の主症候は, (1)手足の容積増大(2)先端巨大症様顔貌(眉弓部の膨隆, 鼻・口唇の肥大, 下顎の突出など)(3)巨大舌であり, 副症候として(1)発汗過多(2)頭痛(3)視野障害(4)月経異常(5)睡眠時無呼吸症候群(6...
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Veröffentlicht in: | 日本顎変形症学会雑誌 2014/08/15, Vol.24(3), pp.246-252 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「緒言」先端巨大症とは, 主に下垂体に発生した良性腺腫から過剰に分泌される成長ホルモン(growth hormone, 以下GH)によって起こる慢性進行性疾患である. 骨端線閉鎖前にGHの過剰分泌を受けたものは下垂体性巨人症, 骨端線閉鎖後にGHの過剰分泌を受けたものは先端巨大症と定義され, 毎年100万人に3~4人の割合で発症し, 主に20~60歳に認められる. 先端巨大症の主症候は, (1)手足の容積増大(2)先端巨大症様顔貌(眉弓部の膨隆, 鼻・口唇の肥大, 下顎の突出など)(3)巨大舌であり, 副症候として(1)発汗過多(2)頭痛(3)視野障害(4)月経異常(5)睡眠時無呼吸症候群(6)血糖能異常(7)高血圧(8)咬合不全(9)頭蓋骨および手足の単純X線の異常が認められる. なかでも睡眠時無呼吸症候群は, 先端巨大症患者の60~70%に認められ, 上気道の粘膜肥厚などにより閉塞型睡眠時無呼吸症候群(obstructive sleep apnea syndrome, 以下OSAS)が生じる. |
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ISSN: | 0916-7048 1884-5045 |
DOI: | 10.5927/jjjd.24.246 |