Le Fort I型骨切り術を併用し上下顎移動術を行った骨格性下顎前突症例の外鼻形態変化に対する三次元的検討
「緒言」 顎変形症に対する外科的矯正治療は, 良好な咬合のみならず, 発音・咀嚼などの機能的改善とともに, 顔貌の審美性の改善を図ることが重要な治療目標の1つとなる. 水平的および垂直的な問題を有する重度の骨格性下顎前突症においては, 下顎骨後方移動術単独では十分に治療目標を達成することができない場合がある. そこで近年では, 顎矯正手術の1つの選択肢として, 過大な前顔面高とオトガイ部の前突感を改善するため上顎骨後方部の挙上を含む上下顎移動術を用いることで1), 下顎骨の後上方への移動が容易になっている. 一方, 上顎骨後方部の挙上によりA点が前方移動するため, 術後の外鼻形態変化に着目する...
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Veröffentlicht in: | 日本顎変形症学会雑誌 2012-04, Vol.22 (1), p.12-19 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「緒言」 顎変形症に対する外科的矯正治療は, 良好な咬合のみならず, 発音・咀嚼などの機能的改善とともに, 顔貌の審美性の改善を図ることが重要な治療目標の1つとなる. 水平的および垂直的な問題を有する重度の骨格性下顎前突症においては, 下顎骨後方移動術単独では十分に治療目標を達成することができない場合がある. そこで近年では, 顎矯正手術の1つの選択肢として, 過大な前顔面高とオトガイ部の前突感を改善するため上顎骨後方部の挙上を含む上下顎移動術を用いることで1), 下顎骨の後上方への移動が容易になっている. 一方, 上顎骨後方部の挙上によりA点が前方移動するため, 術後の外鼻形態変化に着目すると必ずしも良好な結果が得られない症例も散見される2). このため, 治療開始前の診断・治療計画立案にあたっては, あらかじめ外鼻形態変化を含めた術後の顔貌を予測することが重要である. 従来, 上下顎移動術に伴う中顔面部の軟組織変化についての検討は多くなされてきた. |
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ISSN: | 0916-7048 |