下顎側方誘導装置除去後の下顎頭軟骨におけるtype X collagenとVEGFの病理組織学的変化
「緒言」顎変形症の発症のメカニズムは未だ十分に解明されておらず, その成因が多因子的であり1,2), 咬合異常も一つの有力な因子3)と考えられている. 成長期における下顎の機能的側方偏位による咬合異常は, 次第に骨格性の偏位に移行していく可能性がある4)と推察されている. このような症例では機能的原因を早期に改善し変形を最小限にして, 顎骨が正常な発育になるように修正する治療5,6)が行われている. 今までに下顎側方偏位に関する実験的研究として斜面板を切歯に装着し顎の偏位を生じさせ, 下顎頭と下顎骨の変化について検討した報告は多数みられる. 中納7)は, 下顎を左側偏位させると右側下顎骨は長く...
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Veröffentlicht in: | 日本顎変形症学会雑誌 2011-04, Vol.21 (1), p.1-9 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「緒言」顎変形症の発症のメカニズムは未だ十分に解明されておらず, その成因が多因子的であり1,2), 咬合異常も一つの有力な因子3)と考えられている. 成長期における下顎の機能的側方偏位による咬合異常は, 次第に骨格性の偏位に移行していく可能性がある4)と推察されている. このような症例では機能的原因を早期に改善し変形を最小限にして, 顎骨が正常な発育になるように修正する治療5,6)が行われている. 今までに下顎側方偏位に関する実験的研究として斜面板を切歯に装着し顎の偏位を生じさせ, 下顎頭と下顎骨の変化について検討した報告は多数みられる. 中納7)は, 下顎を左側偏位させると右側下顎骨は長く, 左側下顎枝高が高くなる傾向を示した. また, Fuentesら8)は成長期のラットの下顎を右側に偏位させることにより, 左側の下顎頭軟骨の厚さが増大し, さらにPetrovicら9)はchin capにより下顎頭部に圧迫刺激を加えたところ, 下顎頭軟骨層の成長抑制が発生したと述べている. |
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ISSN: | 0916-7048 |