顎矯正手術前後における睡眠呼吸障害の変化に関する検討: 第1報無呼吸低呼吸指数の変化について

「緒言」閉塞型睡眠時無呼吸低呼吸症候群Obstructive Sleep Apnea Hypopnea Syndrome(以下, OSAHS)は日中傾眠症状に伴う交通事故の危険性, 労働災害発生のおそれなどの社会的問題として注目されているほか1), 生命予後に関わる疾患としても認識されている2). 一方で, 小下顎症をはじめとした顎顔面形態の異常がOSAHSの病態へ関与していることは多数報告されており3,4), 特にコーカシアン系に比べ肥満によるOSAHSの発症傾向の低いアジア系では顎骨形態による影響が大きいことも示されている5). 既に顎矯正手術に準じた手術療法6)や下顎骨延長術7,8)がO...

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Veröffentlicht in:日本顎変形症学会雑誌 2007/04/15, Vol.17(1), pp.9-15
Hauptverfasser: 外木, 守雄, 有坂, 岳大, 塚本, 裕介, 佐藤, 一道, 山根, 源之, 大櫛, 哲史, 中島, 庸也
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「緒言」閉塞型睡眠時無呼吸低呼吸症候群Obstructive Sleep Apnea Hypopnea Syndrome(以下, OSAHS)は日中傾眠症状に伴う交通事故の危険性, 労働災害発生のおそれなどの社会的問題として注目されているほか1), 生命予後に関わる疾患としても認識されている2). 一方で, 小下顎症をはじめとした顎顔面形態の異常がOSAHSの病態へ関与していることは多数報告されており3,4), 特にコーカシアン系に比べ肥満によるOSAHSの発症傾向の低いアジア系では顎骨形態による影響が大きいことも示されている5). 既に顎矯正手術に準じた手術療法6)や下顎骨延長術7,8)がOSAHSに奏功するとの報告はみられるが, 適応基準や顎骨の移動に伴う症状改善の予測など検討は未だ途上である. また咬合の回復を目的とした顎矯正手術後に, OSAHSを誘発する危険性の因子に関しても具体的な報告はみられない. そこで, 咬合の回復を目的とした顎矯正手術症例の術前後での各検査, 診査項目を解析し, 顎矯正手術による睡眠呼吸障害の変化の検討を行うこととした.
ISSN:0916-7048
1884-5045
DOI:10.5927/jjjd1991.17.9