P-2-1.自家歯牙移植を併用した顎矯正手術の3例
【目的】自家歯牙移植は, 歯の欠損部位に患者自身の歯を移植利用する口腔外科的手技で, インプラントとともに咬合機能回復の重要な役割を担っている. 今回, われわれは, 顎矯正手術に自家歯牙移植を併用した3例を経験したので, その臨床的概要を報告する. 【症例】患者:19歳, 女性. 初診日:1998年11月26日. 主訴:下顎の前突感と反対咬合. 診断:1. 骨格型反対咬合, 2.6T6欠損. 治療経過:1999年9月20日, 4」を6]部へ移植. 同年10月18日, L4を「6部へ移植. 2000年2月24日, 下顎枝矢状分割法(以下, SSRO)施行. 移植後4年3か月にて経過良好である....
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Veröffentlicht in: | 日本顎変形症学会雑誌 2004, Vol.14 (3), p.243-244 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 【目的】自家歯牙移植は, 歯の欠損部位に患者自身の歯を移植利用する口腔外科的手技で, インプラントとともに咬合機能回復の重要な役割を担っている. 今回, われわれは, 顎矯正手術に自家歯牙移植を併用した3例を経験したので, その臨床的概要を報告する. 【症例】患者:19歳, 女性. 初診日:1998年11月26日. 主訴:下顎の前突感と反対咬合. 診断:1. 骨格型反対咬合, 2.6T6欠損. 治療経過:1999年9月20日, 4」を6]部へ移植. 同年10月18日, L4を「6部へ移植. 2000年2月24日, 下顎枝矢状分割法(以下, SSRO)施行. 移植後4年3か月にて経過良好である. 患者:34歳, 男性. 初診日;2002年1月11日. 主訴:反対咬合. 診断:1. 骨格型反対咬合, 2.6]:Per. 治療経過:2002年4月1日, 6]の抜歯後, 4月15日, 8」を移植するも予後不良にて, 8月28日, 同歯抜歯. 9月10日, SSROならびに舌縮小術を施行. 2003年4月14日, 8]を6]部へ多血小板血漿(以下, PRP)を併用し移植. 移植後9か月にて経過良好である. 患者:16歳, 男性. 初診日:2002年8月26日. 主訴:反対咬合, 下顎の前突感. 診断:骨格型反対咬合, 2⊥2および7」の先天欠如. 治療経過:2003年3月25日, 8](根未完成状態)を7」部ヘサイナス, リフトとPRPを併用し移植. 12月19日, SSROならびに舌縮小術を施行. 移植歯の根形成を認め, 経過観察中である. 【考察とまとめ】1. 術前矯正治療において抜歯適応となる小臼歯と第3大臼歯, および根未完成期の第3大臼歯が, 臼歯欠損部に移植された. 2. PRPは, 歯牙移植の有効な補助手段となりうる可能性が示唆された. 3. 以上より, 顎矯正手術の適応患者における臼歯欠損に対して, 自家歯牙移植は咬合機能回復のために有効な治療となった. 質問 新潟大, 大学院, 矯正 竹山雅規 1. 1症例目について, 移植後1週目でブラケット装着されているか. 保定の意味合いが強いのかどうか. 2. 2症例目の, 1回目の移植後の予後不良の内容は. 3. 現在は, ルーティンの術式として, 移植後どのくらいで歯の移動を行っているのか. 回答 鹿児島大, 大学院, 口外 吉田雅司 1. 保定の目的が主です. 2. 自発病と動揺のために抜歯となりました. 3. 軟組織の治癒を待って可及的早期に歯の移動をしています. |
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ISSN: | 0916-7048 |