骨延長を用いて外科的矯正治療を行ったskeletal Class IIの1例

「緒言」上顎前突症に対して顎矯正手術を行う頻度は少ないとされている1-5). このような症例に対して咬合の改善はさることながら, 上唇部の審美的改善を得るためには, 治療開始前に綿密な治療計画を立てることが重要で2, 3), 今回われわれは, 口唇閉鎖不全を伴う上顎前歯の唇側傾斜, 叢生および上顎前突を合併した症例に, 術前矯正治療前処置として上下顎の側方拡大を目的として骨延長術を施行後, 通法の術前矯正治療を行い, 顎矯正手術を施行したところ, 咬合関係と顔面形態の改善が得られた症例を経験したので, その概要を報告する. 「症例」患者:31歳, 女性. 初診:1999年6月12日. 主訴:咬...

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Veröffentlicht in:日本顎変形症学会雑誌 2004/04/15, Vol.14(1), pp.93-99
Hauptverfasser: 山田, 耕治, 堀内, 薫, 野村, 太作, 小渕, 匡清, 古田, 治彦, 虫本, 浩三, 森田, 章介
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:「緒言」上顎前突症に対して顎矯正手術を行う頻度は少ないとされている1-5). このような症例に対して咬合の改善はさることながら, 上唇部の審美的改善を得るためには, 治療開始前に綿密な治療計画を立てることが重要で2, 3), 今回われわれは, 口唇閉鎖不全を伴う上顎前歯の唇側傾斜, 叢生および上顎前突を合併した症例に, 術前矯正治療前処置として上下顎の側方拡大を目的として骨延長術を施行後, 通法の術前矯正治療を行い, 顎矯正手術を施行したところ, 咬合関係と顔面形態の改善が得られた症例を経験したので, その概要を報告する. 「症例」患者:31歳, 女性. 初診:1999年6月12日. 主訴:咬合不全. 現病歴:小学生時より歯列不正があったが放置していた. 17歳時に矯正歯科専門医を受診したが, 歯列矯正治療は困難と説明され治療をあきらめていた. 最近, 歯科治療のため受診した歯科診療所で外科的矯正治療を勧められ, 当科を紹介され受診した. 家族歴:2人姉妹の第1子で, 妹に上顎前突は認められないが, 両親は上顎前突傾向であった.
ISSN:0916-7048
1884-5045
DOI:10.5927/jjjd1991.14.93