B-6-1.顎変形症手術後におけるオトガイ神経知覚障害の回復過程に関する臨床的検討-程度分類による各検査の測定可能率
従来より下顎枝矢状分割法術後のオトガイ神経支配領域における知覚障害に対しては, さまざまな知覚検査方法が報告されている. 私達は, 術後知覚障害に対し3種類4方法の定量的知覚検査による総合的評価を行っており, これらの検査は経時的に回復を示すことと, 中度以上の知覚障害においては測定不能例が存在することが報告されている. しかしながら, 検査が測定可能となる時期や程度, 各検査間における関連性の有無についての詳細な報告は認められない. そこで私達は, 以上の検査法における測定可能率と各検査の関連性について検討を行った. 対象は, 当科においてSSROを施行した134例中, 定量的知覚検査が行わ...
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Veröffentlicht in: | 日本顎変形症学会雑誌 2003, Vol.13 (3), p.199-200 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 従来より下顎枝矢状分割法術後のオトガイ神経支配領域における知覚障害に対しては, さまざまな知覚検査方法が報告されている. 私達は, 術後知覚障害に対し3種類4方法の定量的知覚検査による総合的評価を行っており, これらの検査は経時的に回復を示すことと, 中度以上の知覚障害においては測定不能例が存在することが報告されている. しかしながら, 検査が測定可能となる時期や程度, 各検査間における関連性の有無についての詳細な報告は認められない. そこで私達は, 以上の検査法における測定可能率と各検査の関連性について検討を行った. 対象は, 当科においてSSROを施行した134例中, 定量的知覚検査が行われた60例120側である. 計測時期は術前および術後1週とし, 下唇枝, オトガイ枝に対してSW知覚検査, 静的および動的二点識別閾検査, 振動覚検査を行った. さらに, これらのうち最も測定可能率の高かったSW知覚検査をレベル分類(レベル0~5)し, これを基準として各レベルでの静的および動的二点識別閾検査, 振動覚検査の測定可能率を算出した. 術後1週におけるSW知覚検査では, 下唇枝およびオトガイ枝ともにレベル0(正常域)は70%を超える結果であった. 中度以上の知覚障害例は, 下唇枝よりもオトガイ枝に多いことが認められた. これらを基準に各レベルでの静的および動的二点識別閾検査, 振動覚検査の測定可能率を比較すると, レベルが上がるに従い, いずれの知覚検査においても測定可能率は低下する傾向が認められた. また. 計測部位別でも同様の傾向が認められた. |
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ISSN: | 0916-7048 |