A-6-1.下顎枝のBackward Distraction Osteogenesisによる骨延長を行った1例
両側下顎頭の大きさの違いや片側下顎骨の低形成は, 顔面非対称の発症に関係する. 今回右側の咬合と顎位を決めた上で, 左側下顎枝のBackward Distraction Osteogenesisによる骨延長と上顎骨側方拡大を施行し, 左側の交叉咬合および咬合平面の改善を行った症例の概要を報告する. 症例:32歳女性 主訴:審美障害 既往歴, 家族歴:特記事項なし 現病歴:20歳頃から左側頬部の突出感が気になり, 通院中の歯科医院に相談したところ精査を勧められ, 平成12年6月21日当科初診となった. 現症:顔面非対称, 左側臼歯歯列のみ交叉咬合で, 咬合平面は左上がりであった. オルソパントモ...
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Veröffentlicht in: | 日本顎変形症学会雑誌 2003, Vol.13 (3), p.182-182 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 両側下顎頭の大きさの違いや片側下顎骨の低形成は, 顔面非対称の発症に関係する. 今回右側の咬合と顎位を決めた上で, 左側下顎枝のBackward Distraction Osteogenesisによる骨延長と上顎骨側方拡大を施行し, 左側の交叉咬合および咬合平面の改善を行った症例の概要を報告する. 症例:32歳女性 主訴:審美障害 既往歴, 家族歴:特記事項なし 現病歴:20歳頃から左側頬部の突出感が気になり, 通院中の歯科医院に相談したところ精査を勧められ, 平成12年6月21日当科初診となった. 現症:顔面非対称, 左側臼歯歯列のみ交叉咬合で, 咬合平面は左上がりであった. オルソパントモにて左側下顎頭が右側下顎頭と比較して小さかった. 処置および経過:平成12年7月術前矯正を開始した. 平成13年6月5日全身麻酔下に上顎はLe Fort I型骨切り術と口蓋三分割を, 下顎は両側に下顎枝矢状分割術を行い, 上顎には急速拡大装置を, 下顎には左側に仮骨延長装置を装着した. また右側の上顎前歯部, 臼歯部および下顎はチタンプレートにて固定した. 術翌日から右側上下顎は顎間固定を行い固定源として, 左側上顎の側方拡大と左側下顎のBackward Distraction Osteogenesisによる下顎枝の骨延長を行った. 延長15日間, 上顎の側方拡大は4. 5mm, 下顎は13. 0mm延長した. 延長終了後の6月26日, 全身麻酔下に左側下顎部の延長装置を除去し, 吸収プレートにて固定した. また上顎も同様に吸収プレートにて固定した. 現在, 術後1年9か月経過しており, 安定した咬合状態が保たれており, 患者の満足も得ている. 質問 氏名不詳 1. 延長装置の方向設定について. 2. プレート固定した理由. 回答 金沢大, 大学院, 歯口外 島田真弓 1. 術中に延長方向を確認しています. 2. 患者さんの治療期間の短縮の希望により行いました. |
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ISSN: | 0916-7048 |