2-1-AM1-1.下顎非対称症例のCTによる病態分析-片側過形成と片側低形成との比較
下顎非対称を有する顎変形症患者では, 顎骨の変形も多様で, 下顎骨片側の伸長による(過形成群)症例だけでなく, 短縮によるもの(低形成群)も見られる. 今回, CTを用い, 下顎骨の変形の部位, 下顎管の位置および顎関節所見について, 両者を比較し, 報告した. 対象は過形成群男性14名, 女性8名の計22名, 低形成群は男性3名, 女性5名の計8名で, 各症例の術前CTのデータからKGT社Medical Viewer INTAGE(R)を用い, 下顎骨の計測を行った. また, 軸位断CTを用い, 下顎枝頬側皮質骨と下顎管の接触状態, 非復位性関節円板前方転位と下顎頭の骨変化について検索した....
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Veröffentlicht in: | 日本顎変形症学会雑誌 2001, Vol.11 (2), p.128-128 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 下顎非対称を有する顎変形症患者では, 顎骨の変形も多様で, 下顎骨片側の伸長による(過形成群)症例だけでなく, 短縮によるもの(低形成群)も見られる. 今回, CTを用い, 下顎骨の変形の部位, 下顎管の位置および顎関節所見について, 両者を比較し, 報告した. 対象は過形成群男性14名, 女性8名の計22名, 低形成群は男性3名, 女性5名の計8名で, 各症例の術前CTのデータからKGT社Medical Viewer INTAGE(R)を用い, 下顎骨の計測を行った. また, 軸位断CTを用い, 下顎枝頬側皮質骨と下顎管の接触状態, 非復位性関節円板前方転位と下顎頭の骨変化について検索した. 結果:過形成群では関節突起, 下顎枝および下顎体の様々な部位に伸長が見られたのに対し, 低形成群では, 関節突起と下顎枝に限局している傾向があった. 下顎管の位置は, 接触型が, 過形成群では伸長側で27.3%, 短縮側で45.5%なのに対し, 低形成群では伸長側で12.5%, 短縮側で37.5%と左右差がより著明であった. 非復位性関節円板前方転位は過形成群では伸長側で4.5%, 短縮側で9.0%と少ないのに対し, 低形成群では短縮側にのみ50.0%認められた. 骨変化は過形成群で左右とも13.6%と少ないのに対し, 低形成群で短縮側にのみ50.0%認められた. 以上より, 片側過形成と低形成では変形の部位, 下顎管の位置, 顎関節所見に病態の差が認められた. 質問 東京大, 顎口外, 歯矯正 須佐美隆史「低形成」の原因としては, もともと小さいものと顎関節障害などにより, 成長が障害されたものがありますが, その区別はなされているのでしょうか. 回答 新潟大, 歯, 顎顔面口外 高木律男 片側低形成は, 関節に異常があって, 低形成が起こる場合とそうでない場合があるとは思いますが, 今回は横断的な研究なので, 原因がわからないので, 形態のみで分類しました. |
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ISSN: | 0916-7048 |