1-C-12.上顎前歯部歯槽骨切り術による側貌の変化
外科的矯正治療は発音や咀嚼などの機能面の改善を主目的として行われるが, それに伴い術後に良好な顔貌の獲得を要求される. とくに上顎前歯部歯槽骨切り術が適応となる症例においては, 患者の訴えの中で顔貌の改善を望む比重が高いと考えられる. しかしながら, 本手術を適応した症例の軟組織変化について評価した報告はあまりみられない. 今回われわれは, 当科で上顎前歯部歯槽骨切り術(Wass-mund-Wunderer法)を施行した8症例(オトガイ形成術併用:4例, 下顎枝矢状分割術併用:2例, オトガイ形成術下顎枝矢状分割術併用:1例, 下顎前歯部歯槽骨切術併用:1例)において, 術前および術後1年以上...
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Veröffentlicht in: | 日本顎変形症学会雑誌 2000, Vol.10 (2), p.192-192 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 外科的矯正治療は発音や咀嚼などの機能面の改善を主目的として行われるが, それに伴い術後に良好な顔貌の獲得を要求される. とくに上顎前歯部歯槽骨切り術が適応となる症例においては, 患者の訴えの中で顔貌の改善を望む比重が高いと考えられる. しかしながら, 本手術を適応した症例の軟組織変化について評価した報告はあまりみられない. 今回われわれは, 当科で上顎前歯部歯槽骨切り術(Wass-mund-Wunderer法)を施行した8症例(オトガイ形成術併用:4例, 下顎枝矢状分割術併用:2例, オトガイ形成術下顎枝矢状分割術併用:1例, 下顎前歯部歯槽骨切術併用:1例)において, 術前および術後1年以上経過した頭部X線規格写真を用いて軟組織側貌とくに鼻部上下唇部の形態変化について評価した. その結果, 鼻尖点では変化が認められず, 鼻柱基部点についても変化が観察されなかった. それに対して, 前歯部の後方移動と歯軸改善にともない上唇最前点は大きく後下方に移動し, 上唇最下点も同様に移動していた. 下唇についても併用した手術の種類に関係無く, 上唇の移動に伴い後方へ移動していた. 以上より, 上顎前歯部歯槽骨切り術による側貌軟組織の形態変化は鼻部においてほとんど認められず, 術前に前突していた上下唇が後方に移動され, 良好な側貌が得られる事が示された. 質問 昭和大歯矯正 篠原親 Segmentalで前方部を舌側へtipping movementさせた時, 犬歯, 小臼歯間のStepに対する処置はどのようにしているのか. 回答 大阪大歯2口外 塚本雄一 基本的には術直後に良好な咬合平面が得られる様に矯正医が設計されています. 質問 氏名不詳 ANSに変化がなかったのはなぜか. ANSが変化がなかったため鼻柱基部も変化がなかったのか. 回答 大阪大歯2口外 塚本雄一 術直後のセファロで骨片の移動様態について評価したところANSを回転の中心とした骨片の移動上顎前歯部の歯軸の改善がなされていました. |
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ISSN: | 0916-7048 |