1-C-4.セファログラム3次元計測システムの開発

顎変形症の診断と治療に必要な口腔顎顔面3次元データを, 臨床上満足できる精度を得るためには, CT, MRI, 歯列模型等の単独計測では不十分である. このため, 私たちは統合的3次元計測システムを構築し, これらのモダリティから得られる計測データを単一座標系に統合することを試みてきた. このシステムは私たちが独自に開発してきた顎変形症手術シミュレーションシステムや3次元術後顔貌予測法に応用されている. システムの基幹となる座標系は精度と入手の容易さからセファログラムより得ているが, この処理システムはこれまで専用の画像処理装置上でのみ稼働しており広く臨床に普及するには至らなかった. 今回,...

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Veröffentlicht in:日本顎変形症学会雑誌 2000, Vol.10 (2), p.189-189
Hauptverfasser: 森悦秀, 南克浩, 塚本雄一, 宮島貴博, 山田朋弘, 京本博行, 清水英孝, 伊藤尚史, 前田有美, 前川暢子, 佐藤満, 作田正義
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:顎変形症の診断と治療に必要な口腔顎顔面3次元データを, 臨床上満足できる精度を得るためには, CT, MRI, 歯列模型等の単独計測では不十分である. このため, 私たちは統合的3次元計測システムを構築し, これらのモダリティから得られる計測データを単一座標系に統合することを試みてきた. このシステムは私たちが独自に開発してきた顎変形症手術シミュレーションシステムや3次元術後顔貌予測法に応用されている. システムの基幹となる座標系は精度と入手の容易さからセファログラムより得ているが, この処理システムはこれまで専用の画像処理装置上でのみ稼働しており広く臨床に普及するには至らなかった. 今回, 本システムの内容と操作性を大きく改善し, 汎用のパーソナルコンピュータ上で作動可能としたので, 概要を報告する. 本システムはWindow NT4.0上で作動し, 特殊なハードウェアを要しない. ソフトウェアは柏木研究所製のNEXUS QUBEをプラットフォームにして, Visual Basicにより開発した. 正面位および側面位セファログラムを用いて, ステレオグラムの原理により接線効果により描出された点の3次元座標を計算するが, 頭部固定の誤差は独自に考案したアルゴリズムを組み込むことにより減少させた. また, 計測点計算に用いる初期値は, 山崎らが報告した日本人の平均値を用いず, 新たに開発したアルゴリズムより算出した. 本システムはウィンドウ上で作動するため, 複数の画像情報の認識が容易であり, 日常臨床に応用可能であると考えられた. 質問 東京歯大口外1 高木多加志 アナログX線以外のCR等のデジタルデハイスからのセファログラムよりデータを先生のソフトウエアに読み込んで各計測点を指定する場合, CR等からのデータの解像度とPCとの解像度の差異に対する検討はどうなっているのでしょうか. 回答 大阪大歯2口外 森悦秀 CRのデータを使用しています. 特徴点の抽出にあたってはCRのオリジナルデータを用い, 必要によりズームアップして抽出しています. データ抽出の精度についてはシステムが立ち上がったところで未検討ですので至急検討したいと思います. 質問 茨城 大森勇市郎 2枚のセファロ(正面側面)から三次元データを構築する場合. 同時撮影が望ましいと思われる. 先生の補正法によれば, 従来開業医で行われているような頭位を回転させ2回撮影する場合でも十分な三次元構築は可能でしょうか. 回答 大阪大歯2口外 森悦秀 当院でも正面位側高位を同時に撮影できません. このため今回開発システムが必要となりました.
ISSN:0916-7048