1-B-1.下顎骨の位置決め・骨片固定を初めに行う上下顎同時手術-その正確性について

上下顎同時手術の場合の上顎骨の位置決めは, 1)術中に直接計測して決める方法, 2)手術をしていない下顎骨を基準にして中間スプリントを用いて決める方法, の2つが一般的である. しかしDr.Wolfordは1994年に下顎骨の骨切り骨片固定を初めに行う方法を発表している. そのメリットとして, 1)手術中に, 固定した上顎のズレが生じにくい, 2)上下顎を一体として動かすため上顎の位置決めが一か所の測定ですむ, 3)上顎分割の場合, 模型操作が簡単で, その位置決めが容易であるなどを挙げている. 著者らの一人武藤は, Dr.Wolfordの上下顎同時手術を見学して, この下顎の骨切り, 骨片固...

Ausführliche Beschreibung

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:日本顎変形症学会雑誌 2000, Vol.10 (2), p.180-180
Hauptverfasser: 武藤寿孝a, 川上譲治a, 小島薫里a, 茂尾公晴a, 山本圭子a, 武田成浩a, 金澤正昭a, 武内真理b, 山崎敦永b, 吉田育永b, 溝口到b
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:上下顎同時手術の場合の上顎骨の位置決めは, 1)術中に直接計測して決める方法, 2)手術をしていない下顎骨を基準にして中間スプリントを用いて決める方法, の2つが一般的である. しかしDr.Wolfordは1994年に下顎骨の骨切り骨片固定を初めに行う方法を発表している. そのメリットとして, 1)手術中に, 固定した上顎のズレが生じにくい, 2)上下顎を一体として動かすため上顎の位置決めが一か所の測定ですむ, 3)上顎分割の場合, 模型操作が簡単で, その位置決めが容易であるなどを挙げている. 著者らの一人武藤は, Dr.Wolfordの上下顎同時手術を見学して, この下顎の骨切り, 骨片固定を初めに行う上下顎同時手術を経験したので, その方法について報告する. またこの方法による位置決めの正確性を検討したところ, 近遠心的変化および上下的変化ともに上下顎前歯で1.5mm以内の誤差であり, 満足できる結果が得られた. 追加 北海道医療大歯1口外 武藤寿孝 われわれの施設での, 目標は(1)上顎の垂直的位置決めを確実にする(固定性の基準点を使用), (2)正面観で上顎正中, 咬合平面の傾斜度の2点です.
ISSN:0916-7048