1-C-42.骨延長法の至適延長開始時期に関する実験的研究-第一報形態学的・組織学的検討
【目的】頭蓋顎顔面領域においても骨延長法が導入されつつあり, その臨床的成果が報告されている. しかし治療計画を立案するための基礎的な裏付け(延長速度や延長開始時期)に乏しく, 治療が経験側の上に成り立っているのが現状である. 骨延長法において生体に生じるメカニカルストレスを含んだ生体反応を, 実験的に再現することは難しく, その一部を解析するに留まっている. そこで今回は, 骨延長手技における待機期間(waiting period)の違いが仮骨形成におよぼす影響を解析するため, 骨離断から延長開始までの期間に変化を与え, 仮骨形成段階の3次元的な形態学的組織学的比較を行うことにより, 仮骨効...
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Veröffentlicht in: | 日本顎変形症学会雑誌 1999, Vol.9 (2), p.147-148 |
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Hauptverfasser: | , , , , , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 【目的】頭蓋顎顔面領域においても骨延長法が導入されつつあり, その臨床的成果が報告されている. しかし治療計画を立案するための基礎的な裏付け(延長速度や延長開始時期)に乏しく, 治療が経験側の上に成り立っているのが現状である. 骨延長法において生体に生じるメカニカルストレスを含んだ生体反応を, 実験的に再現することは難しく, その一部を解析するに留まっている. そこで今回は, 骨延長手技における待機期間(waiting period)の違いが仮骨形成におよぼす影響を解析するため, 骨離断から延長開始までの期間に変化を与え, 仮骨形成段階の3次元的な形態学的組織学的比較を行うことにより, 仮骨効率として検討した. 【方法】測定の対象として生後10週齢雄性日本白色家兎の脛骨を用い, 骨離断後の待機期間(waiting period)を1日, 7日, 14日に設定した. 延長終了後4週目における各群の延長骨を, Soft X-ray・PQCTおよびμCTにて評価をおこない, また組織像の観察も行った. なお, Soft X-rayについては, 骨離断から屠殺時まで経時的に撮影を行った. 【結果考察】骨離断後1日目と14日目に延長開始した群の延長骨は, 形態的にも質的にも初期の骨改造現象であることが示唆された. それに対し, 7日目に延長開始した群の骨密度や組織像は前者とは異なり, 延長開始時期が異なる仮骨は, 形熊および骨質(骨密度組織像)に差が生じることが示唆された. 「質問」東北大歯・歯矯正 中本紀道 C群に関して偽関節が生じている原因が, waiting periodの差であると考察されていましたが, 軟X線像をみせていただくとむしろDistracterの固定不良によって延長部が可動性を有していたことが原因ではないでしょうか. 「回答」昭和大・歯・歯矯正 柴崎礼子 各群2羽ずつ. C群は2羽とも延長中に屈曲しました. 延長途中の屈曲するまではまっすぐに延長されていたので, その可能性はわかりません. 「質問」奥羽大・歯・口外 大野朝也 術後14日目の結果に偽関節様の所見がみられるが, 1日目, 7日目と比較して, 何か特別な飼育方法を考えられたのか. 「回答」昭和大・歯・歯矯正 柴崎礼子 飼育ゲージの中で, ope直後は足をついていなかったのですが, 時間経過とともに通常の行動になっていました. |
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ISSN: | 0916-7048 |