1-C-24.下顎前突症の術後矯正期間におけるDental compensationについて
目的:術後矯正期間における変化様相を定量的に把握するために, 骨格系ならびに歯系の変化についてその関連を調査した. 方法:資料は, 骨格性下顎前突症と診断し, 術前術後矯正ならびに下顎枝矢状分割法による下顎後退術を実施した患者30名の側方頭部X線規格写真を用いた. 撮影時期を手術施行後(T3), 術後矯正終了時(T4)とし, 術後矯正期間(T3-T4)における骨格系計測項目と歯系計測項目の変化量間の相関を求め, 両者の関連を検討した. 結果および考察:術後平均変化量はPog(x)+1.9mm, Me(y)-0.6mmであり, オトガイ部は前上方に変化した. この前方移動は上顎前歯唇側傾斜量+4...
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Veröffentlicht in: | 日本顎変形症学会雑誌 1999, Vol.9 (2), p.139-139 |
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Hauptverfasser: | , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 目的:術後矯正期間における変化様相を定量的に把握するために, 骨格系ならびに歯系の変化についてその関連を調査した. 方法:資料は, 骨格性下顎前突症と診断し, 術前術後矯正ならびに下顎枝矢状分割法による下顎後退術を実施した患者30名の側方頭部X線規格写真を用いた. 撮影時期を手術施行後(T3), 術後矯正終了時(T4)とし, 術後矯正期間(T3-T4)における骨格系計測項目と歯系計測項目の変化量間の相関を求め, 両者の関連を検討した. 結果および考察:術後平均変化量はPog(x)+1.9mm, Me(y)-0.6mmであり, オトガイ部は前上方に変化した. この前方移動は上顎前歯唇側傾斜量+4.3°と切端の唇側移動量0.9mm, 上方移動量-0.8mmと有意の相関を認め, 上顎中切歯は願部の変化を補償する動態を示した. また, 下顎前歯舌側移動量-1.4mmとも有意の相関を認めたが, 下顎前歯歯軸傾斜量とは有意の相関を示さなかった. これは, 下顎前歯が舌側へ歯体移動したためと考えられた. 下顎骨体の回転量は下顎前歯舌側移動量と有意の相関を認め, 下顎骨の回転的変化を補償していた. 前歯被蓋の平均変化量はOverjet-0.3mm, Overbite+0.4mmと小さく, オトガイ部の前後的, 垂直的変化量と有意な相関を認めなかった. これは術後矯正治療により, 被蓋関係の維持が積極的にはかられたためと考えられた. 以上, 術後矯正期間において, 術後矯正を含む補償的歯牙移動(Dental compensation)により手術で達成された咬合関係が維持, 改善されていることが示された. 「質問」松本歯大・歯矯正 栗原三郎 1. 固定法は. 2. そのパーセンテージは. 「回答」東京歯大・歯矯正 末石研二 骨片の固定法による違いは平均値にはあらわれず, 分割が小さい点にあった. 術後の予測性がRigid Interual lifeの方が良いと考えられた. 今回は術後矯正についての検討であり群わけはおこなわなかった. 「質問」東北大・歯・歯矯正 菅原準二 開咬15例, 非開咬15例含まれている, とのことです が, 両群の術後矯正メカニズムが異なり, 形態変化にも差が出ると思いますが. 「回答」東京歯大・歯矯正 末石研二 開咬群と非開咬群に分けて術後変化を検討したが, 大きな違いは認められなかった. |
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ISSN: | 0916-7048 |